低コレステロールはがん死を増加させる

本当に暑いです。熱中症を心配しながらウォーキングする季節になりました。ま、あまり無理せずに気温の高い日にはウォーキングは休むことにします。

メタボの罠―「病人」にされる健康な人々 (角川SSC新書)
少し古い本ですが、大櫛陽一さんの『メタボの罠―「病人」にされる健康な人々』には、2008年から始まったメタボ健診は、産官学の癒着が生んだ「医療費無駄遣い」の政策だと断定しています。原子力ムラで明らかになった同じ構図が、厚生労働行政にも、あたりまえのようにあるんです。メタボの定義、ウエスト周囲径が男性は85センチで女性が90センチ以上。世界的にも不思議な男女逆転の基準です。どうして女性が大きいのかという秘密は、骨盤。臍の位置で測るから骨盤の大きい女性は・・・。中年男性の半数が「病人」になるというメタボ健診は、医療、製薬企業にとってはありがたい政策に違いない。メタボ健診の根拠となった論文の統計のカラクリや学者の論文ねつ造事件も明らかにしていておもしろい。

同じ著者に『コレステロールと中性脂肪で薬は飲むな』もあり、コレステロールを目の敵にする最近の状況を批判している。「善玉」「悪玉」コレステロールという命名にも批判的だ。コレステロールは細胞膜、神経細胞、ホルモンの材料であり体にとって必要なものです。近藤誠氏も『成人病の真実』で同じようなことを書いていた。

総コレステロールが高くなるにしたがって、確かに心血管系疾患による死亡率は高くなるが、逆に総コレステロールが低くなると、がん、肺炎、不慮の事故などによる死亡率が高くなる。(下記の上のグラフ)

結局日本人では、総コレステロールが低くなるほど総死亡率は高くなる。これは総コレステロールが低くなると、がんによる死亡率が高くなることによる。

コレステロールを極力摂らない野菜ジュースだけのような代替療法が、かえってがんによる死亡率を上げているのだろう。

「コレステロールを下げる」とか「中性脂肪に、○○茶」とかの効能を謳っている特保なども本当に必要なのか、御用学者が都合良くでっち上げたデータを元にしているのではと疑ってみた方が良い。

2007年の出版だが、そのころにすでに糖質制限食を勧めるなど、先見性のある著者である。

がんと闘うには体力が必要なんだよ。

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