CA19-9保険制限回数越えても「選定療養」で可能に

膵臓がんの治療効果などを判定する腫瘍マーカーCA19-9について、「個室部屋」などと同じ「選定療養」として扱うことが、13日に開かれた中央社会保険医療協議会・総会で了承されました。

腫瘍マーカーの「PSA」「CA19-9」、算定可能回数超過分は「選定療養」に―中医協総会

これまでは、抗がん剤が本当に効いているのか、「心配だから、先生、CA19-9を測定してください」と言っても、保険点数の回数制限があるために一ヶ月(3ヶ月:末期膵臓がん闘病記さんの記事により訂正)に一度しか測定できませんでした。これでは抗がん剤の効果が迅速には分からない。しかも、膵臓がんは腫瘍の成長速度が速いので、最初の1クールが終わった時点や、投与の都度測定することが望まれていました。

今回の答申により、患者が自己負担することで、これまでよりも頻繁に測定して腫瘍の動向を知ることができるようになります。

CEAは既に「選定療養」扱いされていましたが、CA19-9は、患者が自己負担を申し出ても「混合診療」となるために、医師は首を振りませんでした。CA19-9の保険点数は136点ですから、1,360円を自己負担すればいつでも測定ができます。CEAの保険点数は110点ですから、会わせて2,460円の自己負担をすれば両方の検査ができます。

厚生労働省の通知が出るまでには、今しばらく時間がかかるでしょう。


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CA19-9保険制限回数越えても「選定療養」で可能に” に対して8件のコメントがあります。

  1. あや より:

    キノシタ様
    早速優しいお返事どうも有難うございます。精神的にもいっぱいいっぱいだったので、とても嬉しかったです。

  2. キノシタ より:

    あやさん。
    お父さんのこと、ご心配のことかと思います。まだ告知された直後で、気持ちの整理もつかず、あれかこれかとお迷いのこともたくさんあるでしょう。
    このブログが参考になるようなら、どしどしご利用ください。
    治療に効果があることを願っております。

  3. あや より:

    はじめまして。父が今年の4月13日にすい臓がんステージⅣbと突然告知され、以来、私に少しでもできる事は無いのか、試行錯誤、失敗ばかりの毎日です。今は、抗がん剤を始める前ですが、食事療法をどうしたらいいのか?ニンジンジュース?低糖、低塩分、玄米、、、。どれも美味しくない様で、これでは余計体力を落としそうで心配です。食事だけでなく、いろいろ勉強していきたいです。こちらのブログは解りやすく、とても助かります。これからもよろしくお願いいたします。

  4. キノシタ より:

    TKさん。
    貴重な経験に基づくコメントをありがとうございました。
    「官に政策有れば、民には対策がある」と、
    グレーゾーンを使って対抗する手段は、いつの場合も存在するのでしょうね。
    残念ながら公の病院の場合は、抗がん剤をマニュアル以下に減量することすらも倫理委員会の承認がいるようになってしまっています。ヒポクラテス以来の「医師の匙加減」は、町医者にしかできなくなったのでしょうか。
    「現在のガン治療の功罪」の先生は、毎回マーカーを測定しているようです。私がセカンドオピニオンを受けたときも、以前に直腸がんをやっていると申告すると、「じゃ、〇〇(抗がん剤)も膵臓がんに使えるね」と言ってくれました。
    過去にやった癌腫向けの抗がん剤を今のがんにも使える。裏技というか違法にならない範囲でのテクニックなのでしょうね。
    医療はテクノロジー(科学技術)ではなく、アート(匠の技)なのです。

  5. TK より:

    こんばんは。私が過去少し面識のあった腫瘍内科医(優秀な外科医でもある)は、膵癌などの厳しいガンの場合は抗癌剤を速やかに投与し、そして速やかにその効果を知るためには月一回程度の血液検査は遅すぎると言っていたのが思い出されます。医師としては先ずは患者の状態を見極め、今までのエビデンス、経験から一番良いだろうと思う抗癌剤のセットから初めて、効果が無かった時の事も考えて別の抗癌剤の候補も考えておく、そうすることによって患者の生命予後の時間を大幅に増やせるという考え方の人でした。特に余命を数ヶ月から1年程度と言われた患者は効く抗癌剤を速やかに見つけることが生命予後に関わる重大事ということで保険関係を無視して検査する人でした。もちろんそうなると患者側からすると医療費的にはかなり厳しくなるんですけど、彼の言うことは、「命」ということで考えると正しいことが多かったと今でも思い出すことが多いです。因みにですが、本来違法行為なのでしょうけど、アメリカの論文などを読んで効果は認められているけど日本ではそのガンには認められていない抗癌剤を使うためにカルテに違うガンの病名を付けてくれるようなギリギリな医師にも出会ったことが有ります。ですがそこまでリスクを犯してくれる医師も少ないとは思いますのでガン患者さんからするとホント生き死にの問題というか、生命予後に関わる問題なので腫瘍マーカーのチェックくらいはもう少し甘くして欲しいですよね。一月300万と言われている「ニボルマブ」がメラノーマだけでなく肺がんにも保険認可されたんですからねぇ。。腫瘍マーカーくらいもう少し柔軟に保険適用して欲しいですよね。(それにしても一月300万の抗癌剤の保険適用って、国民皆保険制度が持つんでしょうか。。)

  6. キノシタ より:

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  7. キノシタ より:

    Foxさん。
    そうですね。病院もレセプトを厳しく審査されることを恐れていますからね。抜け道もありそうなのですが、公立病院ではそこまでは・・・。
    抗がん剤をやる。効果を診る。効果がないのなら戦略を変える。そのためにはもっと頻繁にマーカーの検査をすべきなのです。他のがんならともかく、足の速い膵癌では3ヶ月なんて長すぎます。

  8. Fox より:

    こんにちわ。・・・いつも、よい情報をありがとうございます。
    私事ですが、おとといの病院でのことがこれで合点がいきました。
    抗がん剤に耐性がついたようなので、TS-1を薦められ、内服薬だから地方の病院でもできるとのことで転院しました。ところが、腫瘍マーカーをお願いするとCEAかCA19-9のどちらかだけですとの返答。両方は無理です。ボクは意味がわからず、元の県立病院に戻ろうと思い、問い合わせると、治療ありきの検査だから、検査だけの通院はできないとの回答される。地方の総合病院では混合診療になることを避けていたんですね。医者は何も言ってくれないから、・・・
    言いたくなかったのか。

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