モーツァルトはコルチゾールを下げる
今日は朝からモーツァルト。弦楽五重奏曲第3番、フルート協奏曲にクラリネット協奏曲を続けて聴いた。モーツァルトは大きな音で聴いていても、ついうとうととなる。サイモントン療法やマインドフルネス瞑想をやっているときと同じ効果があるようだ。
モーツァルトのクラリネット協奏曲はウラッハの録音をよく聴いてきたが、
2013年の、アバドが指揮するモーツァルト管弦楽団、クラリネットはカルボナーレの録音が新しくて現在の最強録音だとの評判である。今はこれに心酔している。
このところストレスについて書いてきたが、タイミング良く、6月28日のLink de Dietに「音楽の癒やしの力:高血圧症を治療するためのモーツァルトとシュトラウス」の記事がある。
モーツァルトやシュトラウスを聴くと、血中脂質濃度と心拍数が低下するようだ、というドイツ・ルール大学ボーフムからの研究報告。
モーツァルトやシュトラウスのクラシック音楽には、血中脂質濃度と心拍数を低下させる効果がみられることが明らかになった。
モーツァルトとシュトラウスのクラシック音楽では、血圧と心拍数が著しく低下したが、ABBAの歌では実質的な効果がみられなかった。
コルチゾール濃度に関していえば、特にモーツァルトやシュトラウスの音楽を聴いた後、コルチゾール濃度の低下が、女性よりも男性でより顕著であり、参加者の性別によって反応は異なるようだ。
慢性的にストレスにさらされていると、コルチゾールがつねに体内に放出された状態になり、免疫系が抑制され、慢性炎症が起きる。モーツァルト(だけではなく音楽を)を聴くだけでコルチゾールが下がり、炎症反応が抑えられるという。
これは私自身が実感している。
2009年に「モーツァルトと脳内物質ドーパミン」で音楽療法について紹介しています。
音楽療法という分野があり、特にモーツァルトの音楽には糖尿病が治った、血圧を下げる、がん細胞の増殖を抑える、などの効果があると言われています。
『モーツァルトが求め続けた「脳内物質」 (講談社+α新書)
』(須藤伝悦)では、他の作曲家の曲には反応しないラットが、モーツァルトの曲を聞かせると落ち着いてのんびりしてくる。実験してみるとラットの脳内ドーパミンの合成を調整する化学反応が活発になることが分かり、なかでも高周波数の音域が重要であったと紹介されています。
モーツァルトが10代のときに作曲した曲、ディヴェルティメントや教会ソナタが特に効果的で、ディヴェルティメントニ長調第三楽章のアダージョ(K.205)を平均65デシベルの音量で聞かせたときが一番大きな変化が起きたといいます。
そして、モーツァルト自身が抱えていた病気を癒やすために、自分が心地よい曲を作曲したのだという結論です。モーツァルトの音楽の特徴として
- 高周波数領域の音が多く、創造性を活発にさせるエネルギーを持っている
- 独自の音楽の反応スペクトルを持つ。スムーズな音の流れを生み出すフレーズの速いパッセージがあり、音の連なりに大きな運動性がある
- 子供の心臓が脈打つような生理的リズム
を挙げて、こうした特徴がドーパミンの合成を促すのだと結論づけています。ドーパミンは情報伝達物質であり、免疫系とも深く関わり合っています。
脳内麻薬といわれるドーパミンだけではなくコルチゾールにも効果があるわけだ!。
映画「アマデウス」に登場するモーツァルトは、奇声を発したりする人物として描かれているが、その人物からどうしてこのような比類なき天上の音楽がほとばしり出てくるのか。不思議だ。サリエリが嫉妬したのも当然だ。
朝は絶対にモーツァルトだよなぁ (^_^;)