都議選の結果に思う

東京都議選の結果は、大方の予想通りで、民主党が惨敗して自民党が議席を回復、公明党が全員当選で、自公で過半数を超えました。ここまでは私の予想もその通り。予想外(想定外?)で驚いたのは共産党が8議席から17議席へと倍増したこと。民主党を追い越して第3党になるとは、誰も予想していなかっただろう。共産党の目標自体も11議席を確保して議案提案権を得ることだった。それをはるかに超えたのだから、共産党幹部にしても”想定外”の支持が得られたということか。

予想通りで嬉しいのは、維新の会の惨敗だ。終盤になって石原慎太郎が橋下を非難したかと思えば、手打ち式まがいの演出をしたり、都民はそのような演技にはだまされなかった。タクシーの運転手が、蒲田駅前にも橋下が来ていたが「まだ人気があるのですかね」と言っていた。選挙結果を受けてのマスコミの取材には、橋下も石原も逃げ回って拒否。選挙結果にコメントするのは政党代表の当然の責任だろう。まったく子どものような連中(石原は90歳か?)だ。

民主党は菅直人の地元でも落選。それはそうだろう。菅直人こそが「消費税は上げません」と約束して、民主党が第一党になったとたんに消費税増税を決めた張本人だ。有権者はバカではない。民主党にしっぺ返ししなければ腹の虫が収まらない、との思いは私だけではなかったはずだ。しかし、ではどこの政党に入れるか、泡のようにできては消える「新党」では頼りないから、消去法で自民党ということだろう。「アベノミクス」というカタカナ語のキャッチコピーやイメージに騙されている有権者も多い。

自民党が圧勝して、円安もあるから今日の東京株式は上がるだろうとの予測が出ていた。しかし、市場が開いた当初は幾分上がったが、その後はじりじりと下げどおしで、終わってみると-167.35円という、これも予想外の展開だろう。市場はアベノミクスに以前ほどは期待していない。

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公明党は東京の選挙では「全員当選」を至上の目標としている。だらか候補者を絞ってでも「全員当選」に固執している。だからこれも予想通り。

投票率が前回よりも11ポイント下がったのは、もう政治には期待しないという有権者が増えたこともあるだろう。しかし、都心部や山の手を抱える区で低投票率だった一方で、台東区、北区、葛飾区、大田区などの下町では比較的投票率が高かった。これはアベノミクスの値上げラッシュで生活に困窮している有権者が「こんなことは許せない」と投票所に向かったのではないか。下町はそうした所得層が多い。それが共産党に投票した。それは今回返り咲いて当選したのが、文京区、中野区、練馬区、江戸川区であり、初議席を獲得したのが、豊島区、葛飾区、品川区、北多摩一区だったことに現れているように思える。

選挙の直前に国民健康保険料の通知が来たことも大きく影響したのではないか。23区全体で大幅な保険料率アップで、大田区でも年金暮らしの夫婦の保険料が2倍になった例があるという。区役所の窓口には「間違いではないか」と訪れる区民が一日で100人以上、電話も500件あったという。これは石原・猪瀬都政が、区市町村の国保財政への独自支援額を320億円から43億円に減額したのが原因で、その結果、国保料(税)の大幅値上げを招いたのだ。それらの知事提案の議案に、共産党以外の政党がすべて賛成してきたのだ。

保険料の値上げは、がん患者にとっては切実な問題だ。団塊の世代がリタイヤして年金生活に入る。その年齢から癌になる人も増える。自己負担もたいへんだしそのうえこの調子で保険料が上げっていけば、生活が困窮する。治療を継続できないがん患者が、これまで以上に増加するだろう。外環道路やオリンピック誘致に使う金はあっても、都民の命を守る金はないということだ。
社民党は消えゆく政党だから、もう共産党にがんばって貰うほかはない。


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都議選の結果に思う” に対して1件のコメントがあります。

  1. matsuo より:

    同感です!

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