紹介状なしでの大病院受診、再診でも2500円の意味

これはすべての患者が知っていた方が良い。

医療ガバナンス学会『本当の狙いは?「大病院で再診2500円」のインパクト

4月1日からの診療報酬改正で、紹介状なしで大病院を受診したら+5000円、再診の都度+2500円が新たに自己負担となることは知っていた。しかし、それだけではないようだ。

「紹介状なし」で大病院で受診した際、通常の医療費に加えて「初診で5000円以上」「再診で2500円以上」の全額追加自己負担が義務化

現状でも紹介状なしでの受診に特別料金を取っている大病院はあるが、これが義務化される。この5000円以上、2500円以上は保険適用の対象ではなく、「全額を自己負担」しなければならない。

さらに、90日分の薬の処方は認められず、30日以上の処方を出す際には「残薬の管理」を求めるなど、医師の責任が重くなる。それじゃと、30日毎に行くことで問題はないかというと、これがまた違う。それは症状が安定している患者と見做せるのだから、近くの200床以下の中小病院や診療所に文書による”逆紹介”しなければならない。患者が紹介を断ると、それ以降は再診ごとに2500円の全額自己負担が生じることになる。

  • 再診2500円の自己負担義務化は、大病院受診を抑制するのみならず、大病院通院中の患者を中小病院や診療所へ誘導する強力な方策

風邪でも大病院を受診する患者がいるなど、この方策自体は合理的なんだと思いますが、ペナルティを科してまで強引にやるのはどうか。

初診の「特別の料金」の支払いを求めないことができる患者として、
(1)自施設の他の診療科を受診している患者
(2)医科と歯科との間で院内紹介された患者
(3)特定健康診査、がん検診等の結果により精密検査受診の指示を受けた患者(4)救急医療事業、周産期事業等における休日夜間受診患者
(5)外来受診から継続して入院した患者
(6)地域に他に当該診療科を標榜する保険医療機関がなく、当該保険医療機関が外来診療を実質的に担っているような診療科を受診する患者
(7)治験協力者である患者
(8)災害により被害を受けた患者
(9)労働災害、公務災害、交通事故、自費診療の患者
(10) その他、保険医療機関が当該保険医療機関を直接受診する必要性を特に認めた患者

とあるので、健診でがんの疑いといわれ、いきなり大病院に行っても追加負担は求められないようです。

がん患者では、紹介状なしで大病院を受診する患者はほとんどいないでしょうが、「もう打つ手がありません。近くの病院を紹介するのでそちらに行ってください」と言われて「いや、やはりこの病院でお願いします」と言った時点から+2500円となりかねません。

がん患者には特別な配慮が必要でしょう。がん難民が増えるのではないかと危惧します。制度がどんどんと複雑になっていき、医者も対応が大変でしょうね。


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紹介状なしでの大病院受診、再診でも2500円の意味” に対して1件のコメントがあります。

  1. Fox より:

    こんにちわ。・・・・・初めて投稿します。総合病院で、化学療法を通院して抗がん剤に耐性がついて、TS-1に代わった途端、追放になった。検査データーを引き続き、お願いしたら、治療ありきの検査だから、やっていないとの回答でした。地元の病院では、腫瘍マーカーの検査がいきとどかず、CEAをとったら、CA19-9、Span、Dupanはとれない。その病院の相談員が言うには、初診で外来に並べたって。・・・呆れてしまう。

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