BRCA遺伝子変異のある膵癌にオリパラブが有効
これもASCOで発表された演題ですが、BRCA遺伝子の変異がある膵癌患者に、PARP(ポリADP-リボースポリメラーゼ)阻害剤のオリパラブが有効との発表です。
転移を有する膵癌患者の4%から7%に生殖細胞系列のBRCA変異があると考えられています。
2013年に、女優のアンジェリーナ・ジョリーさんが、BRCA遺伝子変異が検査で検出されたため、防措置として両乳房の切除手術を受けたことが話題になりました。さらに2年後には卵巣・卵管切除も行ったのです。
ASCOのニュース、つらつら書こうとしたのですが、佐藤典宏先生のブログが分かりやすくまとめられています。素人が書くよりもそちらを見ていただいた方が良さそうなので、リンクしておきます。
オリパラブは国内で、すでに卵巣がんと乳がんに保険適用となっているので、6月1日から保険適用となった遺伝子検査パネルでBRCA変異が見つかれば、膵臓がん患者にも使える可能性がありますね。
このような遺伝子変異のタイプに応じたオーダーメイド治療(プレシジョン・メディシン)が、今後ますます進んでいくことは間違いないでしょう。