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最近、あなた笑えてますか

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最近、あなた笑えてますか

樋口強さんが肺がんを告知されたのが1996年、43歳の時。膵がんに負けず劣らずの最強といわれる肺小細胞がんである。3年生存率5%、5年生存率・・・・データがない。13年経った今、「生きてるだけで金メダル」だという。大量の抗がん剤治療を選択して一命を取り留めたが、副作用で全身がしびれた状態が今でも続いている。

全日本社会人落語協会副会長でもある樋口さんは、「笑いは最高の抗がん剤」だともいう。そして一年に一回、がん患者とその家族だけが参加できる「いのちに感謝の独演会」を東京は深川で開催している。

樋口強さんのオフィシャルウェブはこちら

『最近、あなた笑えてますか』には付録CDに、昨年の独演会で演じた「病院日記:一診一笑」
が納められています。早速モバイルオーディオに入れて歩きながらの通勤で聴いてみた。にやにやしながら歩いている私を見た人は不審に思ったに違いないでしょうね。

明日が来るのは当たり前、手帳にスケジュールを書き込みことに何のためらいもない。来年がやってくることは疑わない。これが普通の人です。

ところががんという病気に出会うと、このことが当たり前ではなくなります。明日という日の確かな保証がなくなります。そういう気持ちになるのです。

ここから、自分に一番大切なものって何だろう、って考え始めます。すると、この「変わらないことやもの」がとても愛おしく見えてきます。かけがえのない宝物のように輝いて見えます。

だから、「お変わりありませんか—」で高座を始めるのです。一年に一度というのも理由があります。がんに負けずに、来年もまたきっと来ようね、という希望につながることを願っているのですね。

生きるはずのないがんを乗り越えて、いのちの喜びを知った人たちは、再発や転移の時限爆弾を抱えながらも自分流に二つ目のいのちを楽しんでいます。

生きることに肩の力が抜けて空に突き抜けるような笑顔があります。こんな人たちこそ、「健康ないのちを生きている」っていうんでしょうね。

笑える本ですが、それだけではないんです。飼い猫のピーちゃんの生き様を見習いながら、がん患者もそのように生きよというのですね。「いのちを心豊かに、そして伸びやかに生きるための極意」です。

  • 欲しいものには妥協しない
  • 明日よりも今日
  • 論理よりも直感を信じなさい
  • 居場所を確保せよ
  • 自分に正直であれ
  • 自分の力を信じなさい

がん患者ですから、いのちは惜しいです。再発・転移は何とか自分を避けていって欲しい、と痛切に思います。でも、じゃ、再発・転移しないで生きながらえたあなたは、その命で何をしたいの?と問われると、即答できる人は少ないのではないでしょうか。

1年生きて何をしたいのですか、5年生きて何をしたいのですか?ただただ、死にたくない、というだけですか。がんであろうがなかろうが、いのちを楽しく生きませんか、という本です。CDに納められた「一診一笑」も笑えます。

私も今このブログ、古今亭志ん生の十八番「火焔太鼓」を聴きながら書いています。落語に始めて大笑いしたのは小学生のころでした。今でも覚えています。「平林」という前座話。平林という医者のとこへ使いに行く定吉、読み方を忘れてしまう。道行く人に訊くのだが、みんな違うことを教えるのですね。全部まとめて節を付けて、「タイラバヤシか、ヒラリンか、イチハチジュウノモークモク、ヒトツトヤッツデトッキッキ」。「トッキッキ」は上げ調子で読んでくださいね。下げは忘れましたが、この部分は今でも覚えています。この落語にはお腹が痛くなるほど笑った記憶があります。”寿限無、寿限無、五劫の擦り切れ、海砂利水魚の水行末 雲来末 風来末・・・・・・”も覚えてますが、長くなるので止めておきましょう。

年末にはスーさん、浜さんの「釣りバカ日誌」があります。残念ですが今年で最期だそうです。前回の釣りバカ日誌も涙が出るほど笑っちゃいました。今年も笑いすぎてがんが消えるほどに笑ってきます。来年9月は「いのちに感謝の独演会」です。それまで「お変わりなく」過ごしたいものです。

インターネット落語会もユーチューブに移動しています。


生きてるだけで金メダル 生きてるだけで金メダル
樋口 強

つかむ勇気 手放す勇気 いのちの落語―がんになって初めてわかった家族を愛すること、あたりまえの日常の大切さ 最近、あなた笑えてますか 笑いの医力 (think book) がん患者学〈1〉長期生存患者たちに学ぶ (中公文庫)
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