定期検査 術後4年目 再発・転移なし

今日はがん研での定期検査でした。これで満4年目になります。造影CTと血液検査。主治医の先生がヨーロッパに出張のため代診の若い先生でした。

結果はご覧の通り、血液検査での腫瘍マーカも正常範囲内です。CT画像にも「転移・再発は認められない」と画像診断医のコメントがついていました。今回初めてヘモグロビンA1Cが少し高めです。すい臓がほとんどないのですから不思議ではないのですが、このところずっと正常値だったし、低血糖症を心配して、この1年ばかりはアマリールを処方量の半分に減らして服用してきました。もちろん地元の糖尿病専門委の先生と相談して取った処置です。その影響だと思われます。元の処方量に戻した方が良さそうです。

血液像で好中球の割合が低く、リンパ球が高くなっています。白血球数全体は4600ですが、もともと少ない体質ですから問題はなし。リンパ球が増えるよう努力しているのですから、その割合が高くなるのは成果が出ているということであり、好中球のその分の割を食っているわけです。リンパ球の実数が4600×50%で2300もあるのは頼もしいかぎりです。

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腫瘍マーカ値の前回からの推移は、
  CEA:  3.8 → 4.6
  CA19-9:26.6 → 25.7

測定誤差の範囲内の変動でしょう。

「なんとか2年、欲を言えば4年は元気で生きていたい」と思っていたのですが、どうしてこんなにうまくいっているのか。躊躇せずに即刻手術に踏み切ったことがもちろん一番でしょう。しかし手術はできたとはいえ、がん細胞が必ず残っているはずです。そのがん細胞を押さえ込んでいるのは、適度な運動、玄米菜食ベースの食事(魚と少量の肉も)、メラトニン、ビタミンD、緑茶。さらに心の有り様が身体にも相互作用するはずですから、瞑想・サイモントン療法を続けていることも。これらの相互作用による相乗効果で、がんが好む炎症作用を抑え、がんを育てない体内環境ができているのでしょう。複雑系としてのがんに、これらが少しずつ良い方向に作用しているのでしょう。もちろん証明することはできませんが。

これからも「拾った命だから、のんびりと生きる。生かされるままに生きる。」つもりでやっていきます。

目標、目的として意識すべきなのは、治癒する、がんを叩きのめす、生き続けるといったことよりも、完全性を実現する、つまり、円満無欠の人間でいることそのもの。それが正しい。しかも実のところ、人生でめざすだけの価値のある唯一の目的でもある。自分の存在の正当性を証明するために、偉業や奇跡を成し遂げる必要はない。円満な人間でいること”こそ”が、存在の目的なのだ。

これは老子や荘子の言いそうな言葉ですが、神父のマクファーランドが『がんはスピリチュアルな病気 ―がん患者と愛する家族のための心と体の処方箋―
』で述べていることです。


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定期検査 術後4年目 再発・転移なし” に対して7件のコメントがあります。

  1. 新里 より:

    以前、コメントさせて頂いた新里です。
    4年目突破、おめでとうございます^^
    木下さんの思想というか考え方、記事にはいつも勉強させて頂いています。
    自分もまだまだ勉強が足りないな~と、更新された記事を読むたびに反省&気が引き締まる思いがいたします。
    これからもブログの更新頑張ってください。
    私も頑張ります!
    新里

  2. カリョウ より:

    初めてコメントさせて頂きます。カリョウと申します。再発転移がなかったとの事で、嬉しく思いました。私の父も1月にすい臓癌とわかりました。悪いことに大動脈に癒着しており手術は不可能。抗がん剤を続けておりましたが肺炎になり抗がん剤は中断になりました。父は私に弱い所を見せられないのでしょう、何を聞いても、話しても「大丈夫だよ」しか言いません。私が声をかける事で無理をさせているのかもと思っていましたが、キノシタさんのブログを読んで気持ちが大切だと気付きました。もちろん玄米菜食などは直ぐに取り入れましたが。信じる気持ちは強いですよね。父は必ず元気になると信じています。私にとって、父はスーパーマンなんです。毎日が穏やかに過ごせるように、孫と言う名の薬を連れて一緒の時間を作りたいと思います。キノシタさんはガン患者にとっても、家族にとっても希望です。元気でいてくださる事が大きな支えです。これからもブログ楽しみにしてます。暑い日が続きます。ご自愛ください。

  3. キノシタ より:

    のんのさま。ご主人も4年目に突入、嬉しいかぎりですね。のんのさんの献身ぶりが見えるようです。しかし皆さんの多くが相方や親御さんのために必死ですが、私の妻とは大違いです。我が相方はいたってのんきな方で、つい最近まで、友達から膵臓がんのことを聞かされて「あら、膵臓がんってそんなに怖いがんだったの?」と言ったという強者です。家族みんながそんな感じで、がんにはあれが良いとかこれが良いという話を子どもたちからも聞いたことがありません。がんの話題を避けているのではなく、端から全然心配していないようでした。ま、逆にその方が良かったのかも知れませんが・・・。少しはがん患者として扱って欲しいような、欲しくないような、複雑な気分です。
    「ま、お互いのんびりと行きましょうよ。」とご主人にお伝えください。

  4. のんの より:

    4年目をクリアーされた由、なにより嬉しいお知らせです。木下さんはサバイバーを目指す人たちの先達ですから、後に続く者としては心強く頼もしい限りです。
    このブログで学んだ事の多くを実践し、主人には反発されたりする事もありますが上手にカバーしながら色々やってもらっています。例えば、どうしても玄米を嫌がるので、味噌汁に糠を炒ったものを隠し味にして入れたり、糠の自家製ふりかけや糠付の漬物などで代用しています。ビタミンDやEPAのカプセルで炎症を抑える事も続けています。肝臓転移を防げているかどうかは判りませんが、親戚のDRの薦めで肝機能保護の為に週に1回強力ミノファーゲンCを点滴しています。お陰で主人も8月6日で3年をクリアーし4年目に入りますが、無自覚無症状とはいえマーカー値は右肩上がりで心配の種はつきません。
    とはいえワクチン治療が奏功し今も平常通り仕事をし、週1-2回の夜の付き合い、たまのゴルフにも出かけられるのですから有難い事です。何よりQOLを大切に仕事をしながら切に生きると言っています。私も主人の体重維持と気力保持の為に気を配り努力しています。東大医科研でお会いした木下さんを思い浮かべながら、5年目も無事に迎えられる事をお祈りしています。
    これからもブログを通じてのご教示よろしくお願いします。

  5. 刑事コロンボ より:

    こちらこそ、御多用の中、コメントの返事を頂きありがとうございます。
    私の母は、平成21年12月に手術をしたので、1年半を迎える事ができました。 あと1年でも生きられたら、それは本当に素晴らしいことだと思います。
    ただ最近、完治が望めない状況で70代後半の母に抗がん剤治療をさせているのは、私の自己満足なんでは?というふうに思う事があります。抗がん剤の量は、通常の3割程度の投与なので、標準治療を受けている患者さんよりもQOLは維持できていると思いますが、味覚障害や手の震えなどもあり、本人しか分からない辛さや苦しみと日々戦っているのだと感じます。
    本人のためのベストの選択、それは母自身の価値観や魂に宿る叡知に従うしか、最終的にはないんでしょうね。

  6. キノシタ より:

    刑事コロンボさん。何度もコメントありがとうございます。
    お母様ももう2年半頑張っておられる様子、大変かと思いますが、どうか力になってあげてください。
    「理想の形は円」は藤原新也氏も津波の被災地を撮った写真に添えていた言葉でした。今後ともよろしくお願いします。

  7. 刑事コロンボ より:

    検査結果、異常なしとのこと。本当に良かったですね。ステージまでは根治の可能性があるとはいえ、4年間、再発・転移なしは素晴らしいの一言に尽きると思います。
    “円満に人生を過ごす"良い言葉ですね。
    ある人が言っていた「この世の中で理想の形は円である。 円は角が全くなく、どこから見ても偏りがない。」という言葉を久しぶりに思いだしました。

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