免疫信仰は危ない

スポンサーリンク
LINEで送る
Pocket

DP2M3748


例えば『心が免疫系に与える影響(3)』などに、

心の有り様ががん、がんの予後に影響することは「経験的」には確からしいと思われている。多くの医者もそのように言う。いまでは、心(脳)から、からだ、細胞、遺伝子にいたる情報が「情報伝達物質」によってコントロールされていることが分かっている。これこそがホメオスタシスの実体である。

などと書いて、脳と免疫系との関係を図で示したりしてきました。しかし、その図では、脳は情報伝達物質を使って胸腺に働きかけ、リンパ系に作用するように書かれています。脳とリンパ系とは直接つながっていないと思われているのです。

ところが、『脳はリンパ系とつながっていた』に書かれているように、アメリカのバージニア大学の研究により、

髄膜を構成する3つの膜(硬膜・クモ膜・軟膜)のうち最も外側の硬膜静脈洞に網状に配置する免疫系細胞が見つかった。分子マーカーの検出や生体観察による構造や機能同定の結果、この網状構造は深頸リンパ管に接続する未知の毛細リンパ管であることがわかった。

そうです。脳とリンパ系がこれまで知られていなかったリンパ管構造で<直接>つながっていることがわかったのです。やはり「脳(精神)」と免疫は深い関係性を持っているのはまちがいないことのようです。

がん患者を診ている多くの医師が一様に、ものごとにこだわらない人、性格の明るい人が長生きするし、予後がよいと感じると言います。

しかし、「免疫」は摩訶不思議な現象です。免疫チェックポイント阻害剤が話題になっていますが、副作用がないわけではありません。

大津医師が『免疫療法が予後を悪くする可能性もあるのでは?』と、このように書いていました。

(免疫クリニック等で施行される免疫治療を併用する)患者さんの中に、予測以上の増悪を見せる事例がちらほらとあります。むしろ早く・・・というような事例があるのです。

「免疫を上げる」というと悪いはずもなく、常に併用しただけの効果がありそうな魔法のような治療に「一見」みえます。本当なのでしょうか?

  • がんの高度進行期には、腫瘍や「自分の免疫細胞」が分泌する炎症性サイトカインという物質により、栄養の代謝障害が起こる悪液質が形成されることが多い。
  • 炎症性サイトカインは腫瘍だけではなく、腫瘍を倒そうとする自身の免疫細胞からも分泌される
  • 樹状細胞は炎症性サイトカインのILー12(インターロイキンー12)を分泌します。
    NK細胞は炎症性サイトカインのTNFーα(腫瘍壊死因子α)を分泌します。
    T細胞も炎症性サイトカインのインターフェロン―γやTNFーαを分泌します。

全身状態がよい末期のがん患者においてはTNFーα(腫瘍壊死因子α)が増えた方が免疫力の一つとして重要だが、悪疫質を伴って死期が迫ってくると、このTNFーαが異常に増える。そうした状態の患者にはTNFーαを抑える薬を投与すると全身状態が改善する。

このように、TNFーα一つだけを見ても、同じ物質が腫瘍と患者の容体の状態によって異なる働きをする。

人間の身体も宇宙と同じくらい神秘に満ちていますが、その中でも「免疫」はまだまだ分からないことだらけです。「免疫信仰は危ない」のです。


がんと闘う多くの仲間がいます。

にほんブログ村 病気ブログ すい臓がんへ
にほんブログ村

にほんブログ村 病気ブログ がんへ
にほんブログ村


スポンサーリンク

このブログの関連記事

LINEで送る
Pocket

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です