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今日の一冊(36)『がんとの賢いつき合い方』

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がんとの賢い闘い方』は大場大医師の本で、近藤誠理論への反論が中心でしたが、こちらはがんと診断された患者に、最新のがん治療のポイントを分かりやすく説明しています。  

がんとの賢いつきあい方 (朝日新書)

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門田守人
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門田守人医師は、元がん研有明病院の院長で、肝胆膵の外科を専門とする先生です。文化放送の「キャンサーカフェ」のパーソナリティも務めています。

ある抗がん剤に3ヶ月の延命効果があるというエビデンスがあったとき、「完治するならその費用も惜しくはないが、わずか3ヶ月の延命では釣り合わない」と考えるのか、「いくらお金がかかっても、その可能性があるなら生きたい」、「抗がん剤で苦しむくらいなら、そのお金をぱっと使ってしまいたい」と考えるのかは、人それぞれの人生観、価値観であり、どれが正解というわけではない、と。健康なうちに、がんになったらどう向き合い、生きていくのか考えておいて欲しい、と言います。

最近話題の免疫チェックポイント阻害剤についても解説されています。

日本の病院は制約が多すぎると。フランスではワインバーがある病院があるそうです。終末期の患者さんが家族やお見舞いの友人とお酒を楽しめるようになっているらしいです。

膵臓がんについても触れられていて、医者のあいだでも、なりたくないがんの筆頭は膵臓がんだそうです。私も講演を依頼されて愛知県がんセンターに行った際に、終わって院長先生から「あなたの膵臓がんは腺癌なのですか? 私も膵臓がんだけは勘弁して欲しいなぁ」と言われたことがあります。

しかし、膵臓がんを30年も前に克服した女性がいたそうです。リンパ節への転移はないが、胆管浸潤があるステージⅢでした。いまでも難治性のがんですが、1986年当時ですから、ほとんど絶望的な状態です。しかし手術中に放射線を照射するという「術中照射」が効果があったのか、約30年生きて、別の病気で73歳で亡くなっています。

あるときがん検診を受けて、膵臓がんを克服したと話したら、担当医が「膵臓がんが治るなんてあり得ない。しかもこんなにピンピンしているなんて信じられない」「ちゃんと病理所見を見せてくれたら信じる」と言われた。彼女は門田先生に頼んで病理所見を担当医に送ったそうです。

厚生労働省のがん対策推進協議会会長も務める門田医師ですが、いまの政府の医療方針では、コストばかりかかり儲けにつながらない医療は切り捨てられるのではないかと、懸念しています。成長戦略の一環として、例えば粒子線施設で海外から患者を呼び込もうとし、医療技術や抗がん剤を海外に売り込んで、医療で金儲けをするという姿勢に疑問を呈しています。


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今日の一冊(36)『がんとの賢いつき合い方』” に対して2件のコメントがあります。

  1. キノシタ より:

    ばか建築屋さん。はじめまして。
    術後の経過も順調のようでなによりです。
    点滴竿を担いでの階段上り下りは推奨しておりませんが・・・(^_^;)
    しかし、それだけの元気と運動の覚悟ということですばらしいことかと思います。
    退院してからこそが、本当にがんとの闘いです。再発・転移をいかに抑えるか。私の方法がどなたにも効果があるとは言えませんが、参考にしていただければ嬉しいです。
    近所ですかね。いつの日にかお目にかかれると楽しみにしております。
    松沢さんという方が同じフロアに入院しているはずですよ。何度かコメントをいただいています。

  2. ばか建築屋 より:

    キノシタ様 はじめまして
    2月初旬にがん研有明で膵体尾部切除して、もうすぐ退院です。
    術後このblogを発見し「手術後1年」まで読ませていただきました。
    いゃーとても参考になります。元気が出ます。ありがとうございます。
    と云うか、郷里も行動範囲も近しいのでビックリです。
    ICU出て2日後、点滴竿担いで2階から階段下ってナースに逮捕されました!
    離婚を言い渡されちゃいましたが、何のそので
    今後ともあやかりたく、明るく活きまーす
    何処かでお会いしたら無礼千万ご挨拶申し上げるかもしれません
    これからゆっくりblogぜーんぶ読ませていただきます。
    今後ともよろしくお願いいたします
    追伸
    病院北側のタワーマンション建設始まっちゃいました
    汐留から箱崎までの景色は秋頃には見えなくなりますよー

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