スポンサーリンク

良寛のこんな詩がいい

寝る前、まどろんでいると、

ふと、良寛のこんな詩が思い浮かんできた。

騰々(とうとう) 天真に任す
嚢中(のうちゅう) 三升の米
炉辺 一束の薪
誰か問わん 迷悟の跡
何ぞ知らん 名利の塵
夜雨 草庵の裡
雙脚(そうきゃく) 等閑(とうかん)に伸ばす

立身出世など考えもせずに、ただ万事なるがままにして生きてきたが、今こうしてひとり雨音を聞きながら炉辺で冷え切った足を伸ばして暖を取ることができることが至福の喜びだ。

頭陀袋(ずだぶくろ)には、乞食をしてもらってきた三升の米があり、暖を取る一束の薪がある。これ以上何が必要であろうか。

良寛のように飢餓の境で生きた真似はとてもできはしないが(しかし、大富豪のパトロンからもらった酒は飲んでいた)、名誉だの地位だの肩書きなど、競争や成果や他人の評価を気にして生きることが如何につまらないことかと思う。

今こうして痛みも悩みもなく、少し疲れた足を伸ばす気持ちよさをただ感じている。

二度もがんになると、人生で大切なものは何か、価値観もずいぶんと変わってくる。

良寛について多くの書籍を遺した中野孝次。彼の『風の良寛』にこの歌が紹介されている。

風の良寛 (文春文庫)

風の良寛 (文春文庫)

中野 孝次
Amazonの情報を掲載しています

がんと闘う多くの仲間がいます。応援のクリックをお願いします。

にほんブログ村 病気ブログ すい臓がんへ
にほんブログ村

にほんブログ村 病気ブログ がんへ
にほんブログ村


スポンサーリンク

このブログの関連記事

  • ペグコンポジションー調弦が劇的に楽になった。ペグコンポジションー調弦が劇的に楽になった。 空気が乾燥していると、チェロのペグが固くなって回しづらい。弦を調整しようとしても糸巻きがパキパキとする。 チョークを塗ればよいとも言われるが、ネットで評判が良さそうな糸巻き潤滑 […]
  • 免疫細胞療法で寿命が縮まることがある?免疫細胞療法で寿命が縮まることがある? 治らないがんを宿したがん患者が、一縷の希望を求めて免疫細胞療法に走ることを否定はしません。そうした患者がデータに基づいて正しく選択するためにも、データを公開して臨床試験を行うべき […]
  • すい臓癌の新しいエビデンスと治療薬すい臓癌の新しいエビデンスと治療薬 今年のASCO(米国臨床腫瘍学会)で、「すい臓癌の手術後の再発を抑える本格的な薬」として、こんな記事が配信されている。【米国臨床腫瘍学会“ASCO”2008】 すい臓がんの手術後 […]
  • 今日の一冊(99)『QOLって何だろう』今日の一冊(99)『QOLって何だろう』 抗がん剤の効果がなくなって、次に使える薬もないとき、否応なく「自分の人生観」や「価値観」、「いのちとは何か」を考え、これからどのように生きるのか、あるいはどのようにして「死」を迎 […]
  • がんとストレスがんとストレス キラーストレス ストレスの正体や悪影響をおよぼすメカニズムが科学的に詳細に解明されはじめたストレスによって、心不全や脳梗塞などが引き起こされるケースがあります。そ […]
  • 膵臓がんの最新治療法膵臓がんの最新治療法 膵臓がんの治療も最近進歩が著しい。Medical Noteに名古屋大学大学院医科学系研究科 消化器外科 准教授 藤井 […]
  • 数ヵ月前の私は、私ではない数ヵ月前の私は、私ではない 福岡伸一の「もう牛を食べても安心か」(文春新書)には、ナチズムから逃れてアメリカに亡命したユダヤ人の生化学者シェーンハイマーによる水素の安定同位元素H-2を使ったねずみの […]
  • がん患者の新型コロナウイルス対策がん患者の新型コロナウイルス対策 危機的な状況ですね。感染者数が指数関数的に増えています。 昨日は1日で200人の新たな感染者が発生しました。倍々ゲームで増えていくに違いありません。 国立が […]

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です