がんとお金:クローズアップ現代

5月19日のクローズアップ現代「がんになったらお金は・・・」を興味深く見ました。

「がん」治療にかかる費用は高額化しており、患者やその家族にとって大きな経済的負担となっています。

  • 治療費の高額化: 近年開発された画期的な新薬によりがん治療の成績は向上しているものの、その費用は高額で、1ヶ月に50万円以上かかるケースが6割を占め、中には100万円以上かかる治療も17%に上ります。10年前と比較して薬剤費が10倍から50倍に高騰しています。
  • 高額療養費制度の重要性: 「高額療養費制度」は、ひと月あたりの医療費自己負担に上限を設ける公的な制度で、患者の経済的負担を軽減する「命綱」として非常に重要です。世帯合算や多数回該当といった仕組みもあります。
  • 高額な治療費の例として、肺がんステージ4の女性は高額療養費制度を利用しても毎月4万4,400円の自己負担が3年以上続き、家計は赤字で貯蓄を取り崩しています。また、卵巣がん再発予防治療を受けている女性は月に約7万円の自己負担に加え、ウィッグや専用シャンプーなどの医療費以外の出費も負担となっています。
  • 公的制度の活用と相談の重要性: がんと診断されたら、まず自分が利用できる公的制度を確認し、治療方針決定後すぐに「がん相談支援センター」へ相談することが勧められます。体調が優れない中での情報収集は困難なため、専門家の支援が不可欠です。
  • 家計における「固定費」の見直し: 支出を抑える際には、住宅ローンや教育費、民間の保険料といった「固定費」に注目することが効果的です。食費などの「変動費」を削減しすぎると、体調悪化や治療意欲の低下につながる可能性があります。
  • 経済的負担への医療現場の取り組み: がん治療における経済的負担は「経済毒性」とも呼ばれ、患者の生活の質を低下させ、治療成績にも影響を及ぼす可能性があるため、医療者もこの問題に取り組む必要性が高まっています。患者の自己負担額をシミュレーションできるソフトの開発など、情報提供を通じた不安軽減の取り組みも進められています。
  • ファイナンシャルプランナーは、がん治療の経済的負担について、まず高額療養費制度などの公的制度を理解し活用することが重要だとアドバイスしています。また、治療方針が決まったらすぐにがん相談支援センターに相談し、家計の固定費を見直すことも推奨されています。
  • 医療現場では、がん治療による経済的負担を「経済毒性」と呼び、患者の生活の質低下や精神的負担増大につながるとして対策の必要性を訴えています。愛知県がんセンターでは、患者の自己負担額をシミュレーションできるソフトを開発し、経済的な負担も考慮した治療方針の提示を目指しています。

がん治療中の患者さんの話には身につまされ説得力があります。

がん患者さんの相談窓口

がん患者さんのお金の問題を相談する窓口として、この番組にも登場した黒田ちはるさんの代表理事とする「一般社団法人 患者家計サポート協会」があります。

黒田ちはるさんの著作もお勧めです。

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