被ばくは、癌の当りくじ


【日 時】2020年6月14日(日) 13:15~15:30(開場:13:00)
【参加資格】膵臓がん患者とその家族
【参 加 費】無料
【定 員】 20名
【内 容】ウェブ会議ツール「Zoom」を使ったWeb交流会となります。
スマホだけで簡単に参加することができます。


詳しくはオフィシャルサイトで

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ICRPモデルなら、100mSvの被ばくで、だいたい生涯がん致死数が0.5%増える計算になります。いわば、被ばくは「癌の当りくじ」です。しかし、宝くじと違うのは、宝くじは当たる確率は購入者の全員に平等ですが、癌の当りくじは、体力の弱い者、免疫力の弱い者の”当選確率”が高くなります。健康な妊婦・子どもは放射線に対する感受性が高いので、確率が高いのですが、健康でない人も「当たる確率」が高くなります。チェルノブイリでも体力のない人ほど大きな影響を受けています。広島・長崎の被爆者でも、体力のあるなしが生存に大きく影響しています。

老人は被ばくの心配をする必要がない、というのは、間違っているわけです。年齢とともに免疫力が低下するのですから、放射線によって傷ついたDNAを修復する能力も劣ってくるし、健康であるなら、放射線によってできた癌細胞をNK細胞がやっつけてくれたはずですが、NK細胞の活性化も低下するようです。がん細胞は遺伝子に作用する免疫抑制作用を持っています。一般的にがん患者は免疫力が低下しているのです。老人のがん患者は、妊婦・子どもと同じくらい注意する必要があると思います。

水産庁の新しい海産物の汚染データが出ました。前回予想したように、魚の汚染は収まるどころか、500Bq/kg以上の暫定規制値を超えるデータが引き続き出ており、むしろ悪化しているのではないかと思われます。

500over

500Bq/kgの暫定規制値を超えた魚が、8月中旬から9月にかけていったん下がり、再び上昇。10月初旬に下がったのがこのところまた上昇しています。9月21日に福島県久ノ浜沖で捕れたクロイソが2190Bq/kg、11月9日に福島県広野沖で捕れたシロメバルが2300Bq/kgと、驚くような値です。陸で捕れるものは、キノコ類や一部の猪肉等を除いて、それほど汚染はひどくありません。現在の状況では、陸の米や野菜、果物よりも魚の汚染が深刻です。

ストロンチウム90がNK細胞の活性化を阻害するかもしれないという研究がありました。だとすると、ストロンチウム90による内部被ばくがより重要になるはずですが、食品中のストロンチウム90はなかなか測定されません。ほとんどデータがないのです。

放射性セシウムがあるのだから当然ストロンチウム90も含まれているはずですが、Sr-90は測定が難しいので野菜も魚も測定されていません。私の「被曝リスク計算プログラム」では、土壌におけるSr-90/Cs-137の比を1/100として、食品にも同じ比率で含まれているとして計算していますが、あくまでも暫定的な設定です。

ところが最近、土壌からの移行係数が、Sr-90はCs-137の10倍以上であるとのデータを見つけました。(こちら

Sr1mage
移行係数が約10倍なら、土壌には1/100であっても作物中では1/10となります。ECRRモデルでは、ストロンチウムの実効線量への寄与はセシウム137の300倍なので、ストロンチウムがどれくらいの比率であるかは非常に重要です。

ストロンチウム90がNK細胞の活性化を阻害するかもしれないという研究がありました。ストロンチウム90による内部被ばくがより重要になるはずですが、食品中のストロンチウム90は簡単には測定できません。ほとんどデータがないのです。推測するしかない状態です。

2009年の日本原子力学会誌Vol.8に掲載された論文「統計的手法を用いたストロンチウムの土壌-農作物移行係数の推定」では、食品中のカルシウム濃度がストロンチウム濃度に相関しているとされています。移行係数が食品のカルシウム濃度によって異なることになります。現状ではSr/Csの比は1~10%の範囲にあるだろうとしか言えないので、安全サイドなら10%を取るべきかもしれません。(プログラムは最初10%に設定してあった。是が正しいのかもしれないが、現状では断定できない)比率が1/10(10%)なら、ECRRモデルではストロンチウムはセシウムの30倍危険となります。

内部被ばくを重視する学者の間でも、ストロンチウムの危険性については見解が分かれているようです。小出裕章氏は「ストロンチウムよりも今はセシウムが問題」という立場であり、矢ヶ崎克馬氏は「ストロンチウムがもっとも重要だ」との立場のようです。

がん患者はどのように考えれば良いのか? 私としては当分の間魚介類は控える。骨ごと食べる魚は食べない。その替わりにオメガ3のサプリメントを摂ることにしています。少なくとも1年間はこれでようすをみます。ただし、表層魚のシラス・イワシ・サンマなどは相当濃度が低くなっており、福島沖のものでも大丈夫だと(出回ってはいませんが)、私自身は考えています。

それにしても、3・11以降は、がん患者にとっては対応の難しい時代になりました。『がんに効く生活―克服した医師の自分でできる「統合医療」』でシュレベールが勧める、免疫を活性化するキノコ類や、魚を多く摂る地中海式の食事も再考しなければなりません。その他の食事療法も、かえって危険ということにもなりかねません。


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