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難治性がん新薬 実用化 第1弾久留米大などでがんワクチンの治験

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難治性がん新薬 実用化を後押し

 研究段階にとどまっている難治性がんや希少がん治療薬の実用化を後押しするため、厚生労働省は2012年度から、大学などが始める新薬承認に向けた治験の助成に乗り出す。患者の少ないがん治療薬の研究開発を治験段階に引き上げる新たな取り組み。第1弾として6月にも久留米大(福岡県久留米市)などでがんワクチンの治験が始まる見通し。

 助成対象の疾患は、難治性の膵臓(すいぞう)がんや肺がん、肉腫、小児がん。同省は九州に患者が多い難治性血液がん・成人T細胞白血病(ATL)も含める方針で、12年度予算案に関連予算28億6千万円を盛り込んでいる。

 難治性がんや希少がんの新薬開発は、患者が少なく研究投資に見合う収益が得られにくいことから「製薬会社が二の足を踏みがち」(同省研究開発振興課)。大学などが研究開発に取り組んでも、臨床データを収集する治験段階に進めず、足踏みしているケースが少なくないとされる。

 このため、助成対象は企業ではなく大学などの研究グループから選抜。新薬承認に必要な3段階の治験のうち、安全性や有効性を確認する第2段階までの経費を同省が負担する。治療の成功率を調べる第3段階は名乗りを上げた製薬会社に引き継ぎ、新薬研究を実用化につなげる狙いだ。

 全国八つの研究グループが取り組む第1弾は、患者の免疫力を活用してがん細胞だけを攻撃する「がんペプチドワクチン」の実用化を目指す。このうち久留米大では先端癌(がん)治療研究センター臨床研究部門の野口正典教授のグループが、有効な治療法がない前立腺がんの一種について6月にも治験を始める。

 同省はがん細胞特有の分子を狙い撃つ「分子標的薬」を中心とした新型抗がん剤の実用化研究も対象にする方針。同省がん対策推進室は「第2段階の治験まで終えて有効性を確認できれば企業も手を出しやすい。新薬を研究段階で終わらせず、治療薬を待ち望む患者に届けられるよう後押ししたい」としている。

=2012/03/23付 西日本新聞朝刊=


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