ウィルコ・ジョンソンの膵癌はP-NETSだった

 


先日倒れたときの目のまわりの隈がまだ消えません。怖いヤーさんのようで、出かけるときにサングラスをかけていったら、娘から「余計に怖いから止めて」と言われています。tamura先生からは、低血糖による昏倒ではなく、「血管迷走神経反射による失神だと思います」とのコメントもいただいていますが、なにはともあれ、老人らしくあまり元気を過信しないようにしようと思います。

ウィルコ・ジョンソンが膵臓の腫瘍摘出に成功したと報じられています。昨年2013年の1月に、彼のマネジャーが「大変悲しいですが、ウィルコが最近、末期のすい臓癌と診断されたことをお知らせします。彼は化学療法を受けないと選択しました」との声明を出していました。しかし、それ以降も何度かの日本公演をこなすなど、驚異的な生命力と活動を続けてきたのです。

そして、どうやら彼の膵臓がんは、希なタイプの神経内分泌腫瘍(NET)、膵内分泌腫瘍(P-NETS)であると最近の診断で分かったようです。

ウィルコ・ジョンソンが水曜日(4月30日)、すい臓癌の腫瘍を取り除く手術を受けた。手術は成功し、術後の経過も良好だという。

金曜日(5月2日)、彼のマネージメントはFacebookでこう報告した。「ウィルコは水曜日、9時間におよぶ手術を受け、現在、回復に向かっています。医師はこの手術ですい臓の腫瘍を取り除くことに成功しました。ウィルコを治療する医療チームのリーダーは、彼の状態に満足していると話しています。ウィルコはこれから数日、綿密に経過を観察されることになります。慎重ながら楽観的な状態ではありますが、医療チームはまだ、結論を出すには時期尚早だと考えています」

ウィルコは最近、再検査を受け、彼の癌が神経内分泌腫瘍という珍しいもので、通常のすい臓癌にくらべ進行が遅いことがわかった。しかし、腫瘍はサッカー・ボールのサイズまで大きくなっており、それを切除するほか、すい臓全体と脾臓、胃と腸の一部を摘出、肝臓周辺の血管を切除/再建することになった。複雑な手術で、内臓の多くを失うが、これにより病状が劇的に改善する可能性があるという。

サッカーボール大の腫瘍とは、何とも驚きですね。ともあれ、手術は成功したようです。「死なないよ、元気すぎる。もしかしたら普通の膵腺癌ではないのかも」と考えた医師がいたのでしょうね。最初の病理診断をきちんとやったのでしょうか。

アップルのスチーブ・ジョブスも同じタイプの膵癌だったのですが、彼の場合は、手術や抗がん剤治療を拒否して、マクロビオティックなどの食事療法で治そうとしたようです。また、大金を投じて全遺伝子の解析も行ったと聞いています。

ウィルコの場合も最初は抗がん剤治療を拒否して、演奏活動ができる方を選んだわけです。生存時間よりも生活の質(QOL)を選んだとのは間違った選択ではなかったと思います。幸運なことに5年生存率が80%というP-NETSだった。

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二人の例で感じることは、どういう治療法を選択するにせよ、「現代医療を見限らない」ことが大切です。確かに現代医療には限界があります。転移したがんはほとんど治すことはできません。しかし、腫瘍が縮小すれば、手術で根治をめざすことも可能です。生活の質(QOL)を保ってがんとの共存する時間を延ばすこともできます。

マクロビやジュース療法で末期のがんが治ることはありません。仮にウィルコがマクロビや○○水を摂っていたとしたら「末期の膵癌に効いた」と宣伝されるのでしょうね。


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