膵臓がんから15年を生きて(1)
アジサイの季節はがん記念日
アジサイが咲き始めると、「そうか。もう1年経ったのか」と感じます。
6月はアジサイの季節であると同時に、膵臓がんを告知された記念日でもあります。
15年という節目でもあるので、告知された当時のことを振り返って再確認しておきましょう。
当時、体重が84kgで、ウエストが1 m 近くあった私は、当然のように境界型糖尿病と言われて、糖尿病専門の内科クリニックに通っていました。
体重を減らすべく努力をしていたのですが、なかなか減量につながりません。ところがあるときやっと体重が減り始めました。と同時に血糖値が急速に上がり始めたのです。
先生曰く「体重が減るのは必ずしも良いこととは限りませんよ」
たまたま会社の健康診断が近づいていたので、先生の勧めもあってオプションで超音波検査を追加しました。
さらに先生から「膵臓を丁寧に検査してもらいなさい」と言う助言を受けました。
受付では「追加の超音波検査は自費になりますが・・・」と言われたが、お願いした。
検査技師は若い女性でした。彼女に「内科の先生が膵臓がんを疑っているようなので、特に膵臓を念入りに見てください」とお願いして検査を受けた。
上体を少し起こして45度の位置で超音波を当てる。経験豊富な検査技師さんのようだ。
私には無言で、若い技師さんが、廊下をすっ飛んでいくのがガラス越しに見えた。そして直後に「診察室に来てください」との呼び出し。
「膵臓に影が見えます。私は良性だと思うけど、急いでCT検査を受けたほうが良い。どこにしますか?」との説明だった。
良性のはずはないよな。素人でも分かる。膵管が拡張している。黄色の部分に影が見える。
ま、落ち込まないようにと慰めだったのだろう。
こうして2007年6月の怒涛の一日が始まった。(つづきます)
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