膵臓がん患者の「私書箱0番」

膵がん患者夫婦の会のひかりさんが素晴らしい冊子を作成し、送っていただきました。

すい臓がん患者の「ココロの声」をお預かりします。~私書箱0番~というタイトルです。

文集の申込みは ↑ から。

膵臓がんは見つかった時には手遅れなことが多く、手術ができる割合は30%程度です。しかも幸運にも手術ができた患者さんでも、多くの方が再発をします。

予後の悪い膵臓がんで、しかも周囲に同じ患者さんがいることも少なくて、相談することも難しい状況です。

そんな膵臓がん患者さんでも、対面での患者会やオンラインでの患者会が開催されているので、そこに参加することができます。

患者会などのサポートグループの支援を受けているがん患者は、それ以外の患者よりも余命が長いという統計的なエビデンスもあります。

実際に膵臓がんの患者会に参加してみると、みんな暗くて落ち込んでいるのではないかという予想に反して、皆さん明るく朗らかで前向きです。予後の悪い膵臓がんで、余命が短いと言われているのにどうしてこんなに楽しくみんなと語り合っているのだろうと不思議に思われる方も多いようです。

でもそれが患者会の力なのです。

そうした患者会の一つである、ひかりさんが主催をしている「膵がん患者夫婦の会」に参加した方たちの本音での感想が綴られています。

余命半年と告げられたけれども、今は生きることの意味を見出して、日々を充実して過ごしている方。抗がん剤の副作用に耐えられないので、薬物療法は中止をして、副作用のない快適な生活を続けている方。死に直面した苦悶の中から希望を見出した、その過程と心境が書かれています。

いくつかを抜粋します。

退院して3ヶ月目に肝臓への転移が見つかった。腫瘍マーカーが異常に上がっていたので予想はついていた。「やっぱりな」と思った。ショックというよりは、これで病気の原因を叩くことができると思った。主治医から今後の抗がん剤治療について説明を聞いたときに出た言葉が「よっしゃ、よろしくお願いします」というもの。振り返ってよくあそこで「よっしゃ」が出たものだと思う。この言葉はネガティブをポジティブに変えてくれる魔法の言葉に違いないと自分に言い聞かせている。

すい臓がん患者の会に参加し同じ病気を抱える多くの人の話を聞くことができた。

その場は共通の願いや祈りのエネルギーの高い場所だと思った。そこにいるだけで力をもらえるような気がした。皆さんいろいろ工夫しながら結構元気に日々の生活を送っていることを知った。心の平安がとても大事なポイントであることも知った。それなら私にもできるのではないかという気持ちになった。

山形県/キリマンジャロさん

癌の転移が判明した時から私が希望した「無治療」を受け入れてくれて、ありがとう。おかげで今、私は抗がん剤の副作用も無いまま、余命期間を快適に過ごせています。

そう遠くない未来に貴方を残して逝ってしまう事実を一番理解しているはずの貴方に「うん、ずっと元気よ。」と嘘が付けない私は、優しくない嫁だった?

癌の大きさも腫瘍マーカーも数値が上がっているけど、無治療を選んだ段階で余命が短くなるのと引き換えに手に入れた、貴方と過ごせる「日常」が私にとって幸せでした。

だから憶えていて欲しいのは、私の弱っていく姿ではなく最期まで笑って幸せな人生を送っていたこと。

貴方はまだ50代です、男性も90歳くらいまで生きれる時代になってきました。私の死後も色んな物事に投げやりにならず、ちゃんと自分の人生を生き切ってください。願わくば私が安心して成仏できるよう、良きパートナーを見つけてくださいね。貴方の幸せを心より願っています。

そして、愛しています。

「ずっと。」←コレが正しい使い方だよ(笑)

広島県/コアラさん

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