プラシーボ効果


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今日の夕焼け:あした天気になぁ~れ


3年目にたくさんの方から励ましのコメントをいただき、びっくりしています。このブログはあまりコメントを期待しないで、私が好きなことを書いているというスタイルなのです。しかし、同病の方に少しでも希望が持てる情報を届けられるとしたら、もう少し続けてみようかなという気になります。

陶さん、niさん、のりさん。元気の出るような内容を目指しますので今後ともよろしくお願いします。あまり肩肘張らずに、好きなことを好き勝手に書いていきましょう。ときどきは長期に休むこともありますがあしからず。

左のツールバーに「癌と闘う本-私のお薦め」を設定してみました。このブログではたくさんの本を紹介しているのですが、以前には共感していた本が、いまではあまりお勧めとは言えないようになったりもします。私の考え自体が変わるのであるから仕方がない。少しは利口になっているのならよいのですが、その点に関して自信はない。だから、あくまでも現時点でのお勧めということです。

プラシーボの治癒力―心がつくる体内万能薬ハワード・ブローディの『プラシーボの治癒力―心がつくる体内万能薬
』この本は紹介したことがない。プラシーボに関しては研究もほとんどされていないようで、本も根拠になった論文を明らかにしたり、科学的に検証されて有益なものがほとんどない。

がん患者にとっては、プラシーボであろうとなかろうと、そんなことは関係ない。治ればなんだってよいのだ。私たちの「体内の製薬工場」はときには末期のがんでさえも奇跡的に治癒させたりする。こうしたプラシーボ効果を思い通りに引き出すことができれば、必要なときに”スイッチを入れる”ことができれば、なんとすばらしいことだろう。しかし、現状ではプラシーボ効果のメカニズムもよく分かっていない。プラシーボ効果と言うものが存在するという点に関しては、現在医学の医者であれ、代替療法を勧めている医者でも、否定する者はいないだろう。どうすればプラシーボ効果を引き出すことができるのか、著者の提案である。

著者が本の内容をまとめている。これを見てみよう。

  • プラシーボ反応を考えるときは、「体内の製薬工場」をイメージするとわかりやすい。プラシーボ反応を科学的に探究すると、人間のからだには、体内で化学物質を放出し、ほとんどの場合は自力で治癒する能力があると思われるからである。ある種の治癒的なメッセージには、体内の製薬工場を始動させ、その働きを高める力があるらしい。
  • 体内の製薬工場をもっとも効果的に刺激するメッセージは、病気が私たちに対して持つ『意味』を変化させる。意味がポジティブな方向に変化するのは、私たちが病気の説明を十分に受けたと感じるとき、周囲の人たちからの思いやりを感じるとき、自分を悩ませている問題に対して主導権を持っていると感じるとき、である。
  • 人間はあるできごとについて物語を織り上げることで、そのできごとに意味を与える。そして体内の製薬工場は、私たちが自分の健康状態や病気について織り上げる物語から強い影響を受ける。より明るい結末を組み立てることで、私たちは意味を変化させ、それによって体内の製薬工場を刺激することができる。

「この本にあるアドバイスはどれも、絶対に治癒するという秘策や保証ではありません」。プラシーボ反応には多くの謎があるが、それはこれからの研究で解明されるかもしれない。あなた自身にも、病気に対するあなたの反応にも謎はあるが、注意深く探ればその答えは見つかるかもしれない。それでも本質的なところで、プラシーボ反応の少なくとも一部は、神秘のまま残される宿命なのである。それを理解し、受けいれないかぎり、プラシーボ反応は私たちに治癒反応として十分に作用してはくれないだろう。

これは根本的なパラドックスにつながる。すなわち、あなたが治癒を必死に願えば願うほど、求めれば求めるほど、治癒は遠のいていってしまうのである。その意味で治癒は愛に似ているのかもしれない。愛する人が欲しいと必死になるあまり、誰かと会うたびに夢に見た人生の伴侶を求めるような態度を取るなら、いずれはそうなったかもしれない人さえ遠ざけてしまい、すべての愛をつぼみのうちに摘みとる結果になってしまうだろう。出会いをうまく活かし、お互いに満足できる恋のできる人は、たいてい相手を必死で求めているわけではなく、それが運命なら独りでも生きていけるという自信を持っている人である。ふさわしい伴侶を引き寄せるのは、まさにこの自信なのである。
~~~~~

<プラシーボ効果あるいは治癒に対して>疑いが頭をもたげてきたとき、私たちは二つの反応のどちらかをとる。この二つは一見ほとんど同じものに見えるかもしれないが、じつは大きな違いがある。ひとつは「チクショー! こんな疑いはどこかへ捨ててしまわなくちゃ。心をポジティブにして、それをからだと結びつけなきゃ治療はうまくいかないぞ。だから疑いは追い払わなきゃいけないんだ。そうしないと体内の製薬工場は働いてくれないからな。」希望と期待をこのように考えることは、また自動販売機の罠(硬貨投入口に正しい硬貨を入れれば、目的の品が出てくるように病気が治ると錯覚することを指す)に落ちることである。これでは治癒を高めるより妨げることになりがちだ。

疑いに対する第二の反応は、それを自然なことと見るものである。あなたはこう考える。「どっちにしても、結局この治療が効くかどうかは知りようがない。でも、希望を持っていれば治療がうまくいく可能性は高まるだろう。だから希望を呼びだすために自分でできることを考えてみよう。それも責めたり、罰したり、何かを引き替えにしたりしないでやってみたいものだ。つまるところ、これは私が治るかどうかの問題だけじゃない。私はどんな人間になりたいか、私の人生をどんな物語にしたいかの問題なのだ。必要とあらば、希望を持った人間になるか、疑うばかりの人間になるか、自分で決めるしかない」
この二番目の考え方のほうが、治癒をもたらす可能性はずっと高い。

長々と引用したのは、私の基本的な考えと同じだからである。「一年有半」「サイモントン博士の講演会」などで書いた「老子的思考」にも通じるのです。

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プラシーボの治癒力―心がつくる体内万能薬 プラシーボの治癒力―心がつくる体内万能薬
ハワード ブローディ Howard Brody
偽薬のミステリー 内なる治癒力―こころと免疫をめぐる新しい医学 身体が「ノー」と言うとき―抑圧された感情の代価 パワフル・プラセボ―古代の祈祷師から現代の医師まで 人はなぜ治るのか―現代医学と代替医学にみる治癒と健康のメカニズム
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プラシーボ効果” に対して1件のコメントがあります。

  1. mafu より:

    はじめまして。私は乳がん3年生(現在無治療)の40代です。
    がんの種類はちがいますが・・・
    こちらのブログはとても興味深く読ませていただいております。
    私も人生観・死生観・・・などいろいろ自分なりに考えながら、
    自分でできるちょっとしたことを続けて・・・とりあえず充実した毎日をすごしています。
    コメントはなかなかできないですが、楽しみにしている人間が
    ここにも一人いますので・・
    できる時にゆるりと・・・長く続けていただけるとうれしいです。

  2. キノシタ より:

    nonさん、そうですよ。術後補助化学療法でジェムザール(ゲムシタビン)を投与した患者と経過観察をした患者の大規模な臨床試験の結果がASCO2008で発表されています。その内容はこのブログの2008年8月2日付で紹介していますから、参照してください。5年後の全生存率が9%から21%に約二倍になるのです。とはいっても21%だけ?と感じるでしょうね。統計はあくまでも傾向を表わすだけ。患者にとってはゼロか1かです。グラフの右端、ロングテールに入るように、代替療法なども上手に利用して頑張ってください。

  3. non より:

    またコメントさせていただきます!
    先日はコメントのお返事ありがとうございました。
    母の抗がん剤治療は続けたほうが良いんですね。
    とにかく前向きに頑張れるように、私たちも支えていきたいと思います!
    こちらのブログではたくさん教えてもらうことがあり、とても為になっています。
    なのでぜひぜひ続けていってくださいね!(無理のない程度でもちろんかまいませんので)
    よろしくお願いします。

  4. naoto より:

    私のカミサンが、手術後ちょうど1年経過したところです。
    このblogにはとても力付けていただきました。
    書籍・医療関係の情報のご紹介等々、ありがたく参考にさせてもらっています。
    サバイバーの旗手のお一人として、今後もblogを継続いただくことを切に希望いたします。よろしくお願いいたします。

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