今日の一冊(178)『治癒を目指すがん患者のための瞑想ワーク』天外伺朗

このブログでは最上部にあるメニュー領域で「瞑想・マインド」を取り上げておりますが、これは私が、がん治療においてメンタルな部分がとても大切だという経験的認識によるものです。

そして、遺伝子とエピジェネティクス、マインドフルネスストレス低減法やサイモントン療法についても何度も詳細に紹介をしてきました。

私と同じような考えを持っている方もいらっしゃったようで、元ソニーの技術者であり犬型ロボットAIBOを開発されてこられた天外さんが『治癒を目指すがん患者のための瞑想ワーク』を出版されております。

この本は、がん治療において心のあり方を変えることの重要性を強調しており、主な内容は以下の3つにまとめられます。

  • 日本において心療内科を創始された池見酉次郎先生の「実存的変更ががんを自然退縮させる」との研究を紹介している。
  • エピジェネティクスと瞑想: 瞑想ががん抑制遺伝子をオンにし、免疫力を向上させる可能性についての研究が進んでいます。
  • 日本のがん治療の現状: 日本ではがんは遺伝子の突然変異によるものと考えられ、手術や抗がん剤治療後は元の生活に戻ることが一般的です。
  • 心のあり方と治療: 心の変化を治療に取り入れる医師や、具体的な瞑想ワークの方法が紹介されています。

心の在りようとがん治癒についてはエビデンスがないという批判に対しては、

  • エビデンスの欠如: 心の在りようなどは数値化できずエビデンスがないが、副作用が少なく、結果的に治っている医療が「怪しい」と一蹴されるのは問題である。
  • プラシーボ効果: プラシーボ効果のみに頼るインチキ医療は論外とされていますが、エビデンスがない治療法でも効果がある場合がある。
  • 瞑想の効果: 瞑想ががん抑制遺伝子をオンにしたり、免疫力向上につながるという研究が紹介されています。

この本は、エビデンスがない治療法でも試してみる価値があると提案しています。

天外伺朗氏は「がん患者さんのための”死と再生の瞑想ワーク」を主催しています。

癌は遺伝子の病気ですが、思考(心のありよう)がエピジェネティクス的に遺伝子に働きかけることができると科学的に立証したのは次の本です。

「思考」のすごい力 心はいかにして細胞をコントロールするか

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ブルース・リプトン
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