女医が末期がんになったら
末期がんと分かったとき、どう対応するかを101人の女医に聞いたら・・・。
緩和医療を望む派:68.3%
その理由は、
- 残された時間は自宅で家族と一緒に過ごしたい
- 抗がん剤は効かない割に辛いから
- 子供もいないので、1分でも長く生きる必要がないから
- 生活の質(QOL)がよくないと生きていても楽しくない
一方、あらゆる手段で積極的に治療をする派:31.7%
- 子供たちにどんな状況でも生きることを諦めない姿勢を見せたい
- がんによっては有効な治療法があるので
- 医学の知識では考えられない奇跡もあるし、与えられた命は全力で全うすべきと思うから、負けが決定的になるまでは闘う
女性セブン2015年4月9日・16日号の記事からです。緩和治療派がもっと多いかと思ったが、意外でした。
厚生労働省の2013年の調査では、
市民向け調査で末期がんになった場合の治療方針を聞いたところ、最も多いのは「自分のやりたいことや生活を優先」(74%)。「がんの治療を優先」(13%)「できるだけ医療は受けたくない」(7%)が続いた。
質問内容が違うため単純比較はできないが、前回調査では「延命治療は望まない」(71%)との結果で、がん治療より残された人生を重視したいという傾向は強まっているようだ。
となっていた。医師と一般市民であまり違いがないのは、「将来末期がんになったら」の調査であって、現在の末期がん患者ではないからだろう。自分が治療の見込みのない末期がんで、余命数ヶ月、激しい痛みを経験するようになれば、また判断が違ってくるかもしれない。
闘病ブログを見ていても、末期がんで抗がん剤治療を拒否して緩和治療だけ受けているという患者は少ない。緩和治療だって立派な治療であり、完全な治療拒否とは違うが、ムダな抗がん剤を止めるという決心は、その時期も含めてなかなか難しいと思う。
膵臓がん患者ではルイ茶長さんという女性がいた。最後には抗がん剤を拒否して、2010年に亡くなられた方でした。ご自身の葬儀の段取りなども済ませた上で、生活の質(QOL)を重視した最期の日々を過ごされました。彼女がその覚悟を主治医に話したときには、主治医も涙ぽろぽろであった。その記事を読んでいる私ももちろん。
ルイ茶長の膵癌(すい臓がん)先達日記
人生の最期をどう生きるかは、その人の価値観、哲学に従って決めれば良いことであるが、どのような選択をするにしろ、後悔しない治療を受けることが大事に違いない。