サプリメントの真実


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パソコンの引っ越しも2台ともやっと終わりました。Core i7は快適ですね。マルチモニターでパソコンをつかった作業もはかどります。


誰も知らないサプリメントの真実 (朝日新書)サプリメントに関してはいろいろな本が出ています。多くはその効用を一方的に述べたものであり、臨床試験の結果を科学的に検証したものは少ないのです。一応公平に作用と副作用、成分、その効用を指示するいくつかの試験結果が羅列されているだけです。高田明和氏の『誰も知らないサプリメントの真実 (朝日新書)』はそうしたものとは一線を画した著作です。

代表的なサプリメントについて、国際的に評価の高い一流雑誌に発表された論文のメタアナリシスの結果を説明している本は他には見当たらない(と思う)。メタアナリシス=エビデンスをなんの疑問もなく信用することにも警鐘を鳴らしています。例えば否定的な研究結果が出た論文は公表されないことがある。「具合の悪いデータは発表しない」のは何も原子力保安院や東電だけではない。FDAに登録された抗うつ剤の74件の研究のうち、38件が「効果あり」で36件が「効果なし」であった。しかし、「効果なし」のうち23件は公表されていなくて、3件はFDAの判定に反して「効果あり」とされていた。つまり、論文の数ではほぼ同数であるが、公表されたものだけでメタアナリシスを行うと、ばらつきの程度を表す標準偏差が小さくなり、「効果サイズ」が大きく有意差があるかのように見えてしまう。ここでも利益相反=金の力で研究結果が左右されている(バイアスが掛かっている)ことが想像されると述べています。

また高田氏は、サプリメントの場合は、薬剤と同じようにエビデンスをとらえるべきではないという。メタアナリシスの結果「効果が微妙である」場合でも個人にとっては意味合いが違う。40%の人に効果があり、60%には効果がなければ、薬としては認可すべきではないが、サプリメントなら別の考え方をしても良い。副作用がなく自己負担する費用も高額でなければ、本人が良いと思ったら使用すれば良いのだと。

こうした立場で代表的なサプリメントについてメタアナリシスの結果を照会しています。ビタミンの作用機序などの説明は、図も適切で素人にも分かりやすい。細胞内でも電荷作用にまで深く立ち入って説明している。アマゾンのページで「なか身!検索」で目次が表示されるので、紹介されているサプリメントが分かるでしょう。

私が摂っているEPA、メラトニン、ビタミンDも含まれているが、ビタミンDについては非常に肯定的な評価を与えています。

(ビタミンDが増えて)血中の25Dが増やすと、がんの死亡率はどうなるのでしょうか。

実は多くのがんで死亡率が減ります。もっとも減るのが口腔咽頭がんで、約7割減るのです。食道がんや膵臓がんで約6割、胃がん、大腸がん、腎臓がんで約5割、前立腺がん、肺がんで約2割、膀胱がんは1割減ります。

がんの死亡率は、血中の25Dが増加したグループでは、発症の危険率が0.83となりました。つまり危険率が17%減少したということです。また死亡率の危険率は0.71で約30%減少しました。

この傾向は消化器がんではなお顕著になります。消化器がんの発症率の危険率は0.57、死亡の危険率は0.55で、約半分に低下するのです。

多くのサプリメントでは、ある病気による死亡は予防しても、全死亡率には変化がないものがほとんどでした。しかしビタミンDでは明らかに全死亡率が低下するというメタアナリシスの結果があるのです。

この本を読んで、私がこれまで摂ってきたサプリメントの選択は、ほぼ間違っていないと再確認できます。

前後しますが、冒頭にはプラシーボ効果について、脳内の作用を最近の知見も含めて、一般にも分かりやすく説明されています。「効くと信じて飲んでいれば効く」というのは、科学的にも証明された真実であり、サプリメントについては「プラシーボ効果も効果のうち」だと書かれています。「プラシーボで治って何が悪いか」と私も以前にこのブログに書いていますが、我が意を得たりという心境です。

気になるサプリメントが、微妙な「効果なし」のものであっても、重篤な副作用がなければ試してみれば良いのです。

サプリメントに関心を持つがん患者が一読すべき著作として紹介します。

著者の高田明和氏は生理学・血液学・脳科学の専門家であるとともに、『魂をゆさぶる禅の名言』『人生が開ける禅の言葉』という著作もあります。こちらにも興味が湧きます。

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