低炭水化物の食事で心血管障害??

スポンサーリンク
LINEで送る
Pocket

日経メディカルオンラインや読売新聞の7月8日付と朝日新聞アピタルに、糖質制限食に否定的な論文が紹介されている。

ハーバード大などのグループが英医学誌「ブリティッシュ・メディカル・ジャーナル」に発表したこの論文について、坪野吉孝氏 《山形さくら町病院精神科・早稲田大学大学院客員教授》と江部康二氏がそれぞれコメントを書いている。

①ブリティッシュ・メディカル・ジャーナルの元論文
②坪野吉孝氏によるアピタルの紹介記事
③江部康二先生のブログ 7/3 及び 7/8

アピタル上で坪野氏はこの論文を無批判に、肯定的に採用しているようです。日経メディカルオンラインの記事も坪野氏とほぼ同じ内容です。

米国とヨーロッパの追跡調査のうち、肥満者の割合が少ないヨーロッパの結果(心血管疾患リスクが高まる)のほうが、日本人にはより当てはまるのではないか。日本人を対象とした研究が必要だ。
かりにダイエット目的で炭水化物を減らしてたんぱく質を増やすなら、短期間にとどめておいた方が、現状では無難だろう。

一方で江部先生のブログによると、ブリティッシュ・メディカル・ジャーナル(BMJ)の公式サイト上に複数の異論が掲載されているそうです。

  • 栄養分析が登録時の1回のみで、15年以上その食生活が継続しているという仮定に無理がある。
  • アンケートによる栄養分析はそもそも怪しい。
  • 塩分摂取量での調節がなされていない。
  • 脂質(の質)をもっと重視すべきなのに全く考慮されていない。

また、北里研究所病院糖尿病センター 山田 悟医師による「糖質制限食をめぐる議論の沸騰<1>」がMTProから抜粋で紹介されています。こちらも非常に丁寧に反論した内容です。

私が双方を読んだ感想は、坪野先生は該当の論文とBMJに掲載された反論を詳細に読んだのだろうかという疑問です。栄養分析を登録時にアンケートで1回だけ行い、その後15年間は同じ食生活をしたという仮定ですが、素人でもおかしいと首をかしげます。スウェーデンではそのようなこともあり得るでしょうか? 交絡因子が十分に考慮されていないという反論に分があるなぁ、という私の印象です。

糖質制限食がにわかに脚光を浴びてきたところへ、それを否定する論文ですから、マスコミとしては飛びついたということではなかろうかと推測します。坪野先生もそれにうまく乗せられた(乗った?)


がんと闘う多くの仲間がいます。

にほんブログ村 病気ブログ すい臓がんへ
にほんブログ村

にほんブログ村 病気ブログ がんへ
にほんブログ村


スポンサーリンク

このブログの関連記事

  • 膵臓がん患者と糖質制限食膵臓がん患者と糖質制限食 手術後の食事について、がん研の主治医の先生から言われたのは、肉類は摂りすぎないように、お酒はほどほどなら良いが蒸留酒(焼酎・ウィスキー)の方がベター、とだけでした。さらに「糖 […]
  • 肥満とがん&糖質制限食 糖質制限食とカロリー制限食のディベートが、来年1月15日の第15回日本病態栄養学会年次学術集会(国立京都国際会館)で行われるそうです。ディベートでの糖質制限食派の演者は江部康二先 […]
  • ダーク・チョコレートの抗がん作用ダーク・チョコレートの抗がん作用 先日近所のスーパーでで森永の「カレ・ド・ショコラ」カカオ70%のビターチョコが20円引きになっていたので、まとめ買いしました。全国的にキャンペーン中らしいです。このブログ「ビター […]
  • がんと食事(5)がんと食事(5) 帰省していたので、ブログもしばらく間が空きました。続きにけりを付けなくては。 写真は室戸岬・坂本海岸のハイビスカス・ロードです。今年は9月末だというのに、まだ南国らしい暑さ […]
  • 糖質制限食のディベートー勝負あり 12月2日の「肥満とがん&糖質制限食」で紹介した第15回日本病態栄養学会年次学術集会(国立京都国際会館)でのディベートの報告が、江部先生のブログにアップされています。この学術集会 […]
  • 糖尿病薬、いろいろ試しています。糖尿病薬、いろいろ試しています。 アマリールからグリニド系のグルファストに変えてから一ヶ月になります。グリニド系薬は、SU薬と同様に膵臓のランゲルハンス島β細胞のSU受容体に作用し、インスリン分泌を促進させる効果 […]
  • 膵臓がん患者の血糖値管理膵臓がん患者の血糖値管理 「京急・空港線 最後の日」 DP2 Merrill F6.3 1/250 ISO200 […]
  • SU剤からグリニド系剤に変更SU剤からグリニド系剤に変更 自宅周辺も大雪です。10センチ程度で「大雪」なんて言っては、雪国の方に笑われそうですが、13年ぶりの大雪警報だとか。南国育ちで、子どものころ、めったに雪を見たことのない私は、雪が […]
LINEで送る
Pocket

低炭水化物の食事で心血管障害??” に対して1件のコメントがあります。

  1. しやす より:

    毎日ののようにブログを確認し、拝読しております。すい癌4bで発覚後、8か月の40代半ばの者です。ご自分はもうかなり良くなっていらっしゃるのに、いつも有益な情報やご意見を掲示して頂き、本当にありがたいです。楽しみに、かつ、ありがたく拝読しておりますので、今後もぜひよろしくお願いします。ありがとうございます。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です