アブラキサンの第3相試験:FDA

スポンサーリンク
【日 時】2020年1月18日(土) 13:30~17:00(開場・受付:13:20ごろ)
【場 所】京急本線 京急蒲田駅東口から徒歩3分、JR蒲田東口から徒歩13分 大田区産業プラザ3階 特別会議室
【対 象】膵臓がん患者とその家族、遺族
【参加費】1,000円(会場使用料及び資料代)
【定 員】 80名
【内 容】
●講演:押川勝太郎先生「がん治療の心得は登山と同じと知ってましたか?~トラブルを織り込んだ先読み能力が寿命を伸ばす~」
●患者さんどうしの情報交換会~フリートーキング

オフィシャルサイトはこちら
申込み受付を始めました。
LINEで送る
Pocket

最終更新日

DP1M1588雨の谷川岳の登山道にて


昨年12月に開催された、パンキャン主催の「膵がん勉強会 X’mas スペシャル 2012」において、杏林大学・古瀬純司先生が「FOLFIRINOXもまもなく国内での安全性確認の臨床試験が終わり、近々承認されるでしょう。アブラキサンも既に国内での臨床試験が始まっています。」と講演されましたが、それから1年が経とうとしています。ドラッグラグ解消が進んでいると厚生労働省は言うのですが、返って悪くなっているのではないかという気もします。

FOLFIRINOXは近々、転移性膵癌への保険適用になりそうです。しかし、あの地獄を見るような副作用では、対象となる患者は、身体状態の良い、若くて元気な患者、PS0(無症状で社会活動ができ、制限を受けることなく、発症前と同様に振舞える)、PS1(軽度の症状があり、肉体労働は制限を受けるが、歩行、軽労働、座業はできる。例えば軽い家事、事務など)の患者に限られるのでしょう。つまり、膵臓がんのステージⅣbで、腫瘍が遠隔転移しているが、外見上は正常な人と同じ患者が対象となるはずです。そしてFOLFIRINOXの投与を受けたとたんに重症患者になってしまうのでしょう。

FDAは9月に、転移性膵癌の第3相試験「MPACT」の結果を受け、ゲムシタビンとの併用でアブラキサンを転移性膵癌治療薬の第一選択薬として承認しました。MPACT試験の結果はASCO2013でも発表されていますが、査読済み論文としてニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン10月16日号オンライン版に掲載されています。

Imageyositakapc006

アブラキサンとゲムシタビンの併用療法を受けた患者はゲムシタビンの単剤療法を受けた患者と比べ、全生存期間で統計的に有意な改善を示すことが実証されました。(中央値が8.5カ月対6.7カ月、HR 0.72、p<0.0001)

アブラキサンとゲムシタビンの併用療法を受けた患者ほど(61%)、ゲムシタビン単独の患者と比べ(44%)、CA19-9の少なくとも20%低減を達成しました(p<0.0001)。治療開始8週までにCA19-9の20%低減を達成した患者における生存期間のランドマーク解析では、アブラキサンとゲムシタビンの併用療法を受けCA19-9反応を示した患者が、ゲムシタビン単独の患者と比べ、生存期間の有意な改善を示しました。(それぞれ13.2カ月と9.4カ月)(p<0.0001)

ASCO 2010では、アブラキサンとゲムシタビンの併用療法に結果、ダウンステージして手術が可能になった患者が23%いたと発表されたのですが、今回の試験結果ではそれらしき患者に触れていません。3年後には全員亡くなっています。

日本において保険で使える膵臓がんの薬はゲムシタビン、TS-1、タルセバの3種類ですが、タルセバとFOLFIRINOXは使える患者が制限されます。アブラキサンの早期承認が待たれるところです。

27日(日)にパンキャンの主催の『すい臓がん啓発パープルリボンセミナー2013 in 東京』でもこうした最新の話題が紹介されるのでしょう。


がんと闘う多くの仲間がいます。

にほんブログ村 病気ブログ すい臓がんへ
にほんブログ村

にほんブログ村 病気ブログ がんへ
にほんブログ村


スポンサーリンク

このブログの関連記事

  • 膵がんの多剤併用療法は有効か?膵がんの多剤併用療法は有効か? 23日、パンキャン主催の「膵がん勉強会 X'mas スペシャル […]
  • がん研での膵がんセミナーがん研での膵がんセミナー 昨日はがん研有明病院で開催された「難治性がん医療セミナー・膵臓がん編」に参加してきました。都合で二人の先生の講演を聴いただけで、質疑応答の前に退席しましたが、いくつかの要点を紹介 […]
  • すい臓癌の新しいエビデンスと治療薬すい臓癌の新しいエビデンスと治療薬 今年のASCO(米国臨床腫瘍学会)で、「すい臓癌の手術後の再発を抑える本格的な薬」として、こんな記事が配信されている。【米国臨床腫瘍学会“ASCO”2008】 すい臓がんの手術後 […]
  • 癌治療学会でFOLFIRINOXの中間解析癌治療学会でFOLFIRINOXの中間解析 10月24日より開催されている第51回日本癌治療学会総会において、FOLFIRINOXのフェースⅡ試験の中間解析が、国立がん研究センター東病院の池田公史氏から発表されたと、「がん […]
  • アブラキサンの話題、2題アブラキサンの話題、2題 アブラキサン(nab-パクリタキセル)が本年度中に膵癌に保険適用になりそうですが、海外(邦訳)と国内の臨床試験の結果が出ています。 進行膵臓癌を対象にしたMPACT試験の解析更新 […]
  • 医療の現場 膵臓がん:手術をあきらめない医療の現場 膵臓がん:手術をあきらめない 鳥越俊太郎の「医療の現場」シリーズ「がんと闘う」第2弾 すい臓がん~手術をあきらめない~。昨日の放送を見ました。千葉大学医学部附属病院院長 […]
  • 「がんペプチドワクチン療法」は夢の治療法か?(3)「がんペプチドワクチン療法」は夢の治療法か?(3) 臨床研究の現状 ガンペプチドワクチンの臨床研究は、各地の大学病院で行なわれているが、書籍『ガンペプチドワクチン療法』からその現状を概観してみる。 ●膵がん NHKを […]
  • がんペプチドワクチンとパクリタキセルの情報がんペプチドワクチンとパクリタキセルの情報 がんペプチドワクチンに臨床試験結果について、最近の結果が読売の記事に触れられています。昨日書いたように、びっくりするほどの有効性は出ないだろうと推測しています。むしろ再発予防に使 […]
LINEで送る
Pocket

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です