中村祐輔教授の近藤誠氏「がんもどき」批判

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【日 時】2019年8月31日(土) 13:10~16:30(開場・受付:12:50ごろ)
【場 所】JR京浜東北根岸線 大森駅東口から徒歩4分 Luz大森4階 入新井集会室
【参加資格】膵臓がん患者とその家族、遺族
【参 加 費】1,000円(会場使用料及び資料代、講師謝礼)
【定 員】 130名
【内 容】
●講演:緩和ケア医 大津秀一先生「膵臓がんの緩和ケア~これだけはおさえておくこと~」(仮)
●患者さんどうしの情報交換会~フリートーキング

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がんワクチン治療革命
帰宅すると、Amazonに予約してあった中村祐輔著『がんワクチン治療革命』が届いていました。がんワクチンに関する部分は、臨床試験にも動きがあったので別に書きます。この本の第3章では、中村教授の近藤誠批判が展開されています。こちらも興味深い内容です。第3章は『近藤誠氏の「がんもどき・がん放置療法」への疑問ー医学は科学であり医は仁術である』となっています。

がんもどき理論を整理すれば、

  1. がんは転移のあるがんか、転移のないがんのどちらか
  2. 転移のないがんは、今後も転移することはない(転移は初期の段階に既に起きているから)
  3. 転移のあるがん(本物のがん)は治療をしても治らない
  4. したがって早期発見は無意味である。トータルの生存期間は変わらない。

となります。これに対して、中村教授は「がんもどき」がそもそも存在しない。彼の理論の前提が間違っているのだから、すべてが破綻する、と断定します。

がんの多段階発がん説を引いて「がんもどき」が存在しない理由を説明しています。正常な細胞の遺伝子に2個から10個の傷がつくことにより、がん細胞となります。しかし、これらの遺伝子の傷は一度に誘発されるのではなく、長期間に徐々に誘発されます。正常細胞から次第にがん細胞に進むことから「多段階発がん説」と言われています。必要でないときにアクセルを踏むような「がん遺伝子の活性化」とブレーキが必要な場合に細胞増殖を止める遺伝子が働かなくなる「がん抑制遺伝子の不活化」があります。がん情報サービスの「細胞ががん化する仕組み」にはより詳しく解説されています。

つまり、中間にはがん細胞とも正常細胞とも断定できない「グレーゾーン」が存在するのです。膵臓がんの場合では、KRAS、CDKN2A、
TP53、SMAD4の順に遺伝子異常が起こるとされ、それにともない前癌病変である膵管内腫瘍の異型度が増し、最終的に浸潤癌に至ると考えられていま
す。KRAS遺伝子に異常が起きたら膵がんだ、というわけではないのです。

中村教授は、次のような疑問をあげています。

  • 「がんもどき」理論が正しいのなら、近藤氏の専門である放射線治療も無意味なはず
  • 進行した大腸がん患者の生存期間が格段に延びているのをどう説明するのか
  • 近藤氏が「例外的に抗がん剤が効く」と言っている白血病は、数十年前には「死の病」であったが、化学療法で治るようになったことはどう説明するのか

そして、『今やがんの世界では常識となっている、「多段階発がん」の正確なプロセスモデルを、近藤氏が、まさか知らないわけではないと思います」と指摘します。

甲状腺がんの場合でも、非常におとなしいがんで、経過もよかったのに、P53遺伝子の変異が起こったとたん、たちの悪いがんに変化したということが
あります。「転移したがんは治らない」と断言することもおかしい。肝臓に転移したがんは、切除可能な場合もあり、手術で治ることもあります。身近に転移し
たがんが治った(寛解した)人を知っている例もたくさんあります。

私は、近藤氏の「がん細胞ができた時点で、本物の癌化がんもどきかは決まっている」とするのは「運命論」だと、以前に批判したことがあります。多段
階発がんの中間段階において、代替療法などで「がんを育てない体内環境」を作ることは可能です。「種と畑」に例えれば、がんの「種」がこれ以上育たない
「畑」にすることは可能です。そのための方法は、シュレベールの『がんに効く生活』や『葬られた「第二のマクガバン報告」(上巻)』で詳しく書かれています。

「がんもどき」理論は、患者のこのような「希望」をも、無駄な行為として一蹴するのです。


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中村祐輔教授の近藤誠氏「がんもどき」批判” に対して1件のコメントがあります。

  1. 工藤憲雄 より:

    免役が癌の定義を充たすヒト遺伝子産物のtruncated MidKine(tMK)になにもしないから健康な赤ちゃんが誕生できるのです。tMKというタンパク質は正常な胎児は全員がもっていますが、妊娠27週後無くなり、正常な人間には再現しません。かなりの数(全てでは無いが)の転移する癌には必ず再現してくるので、これを検出することで転移する癌か否かが鑑別できています。

  2. 工藤憲雄 より:

    癌は転移するものである科学的根拠について
    「癌の定義を満たすヒト遺伝子が一つだけなのは何故か?」
    転移で死に至っている患者には癌の定義を満たす二つの性質を持つヒト遺伝子だけが共通して発現しているが他のがん遺伝子の場合はそれぞれが発現と未発現になっている。癌の定義を満たす二つの性質とは、1)正常な抑制を無視して増殖、2)他の細胞領域に侵入しそこを占領する。癌の定義を満たすヒト遺伝子とは染色体11p11.2に存在するtruncated MidKine(tMK)である。血管内と上皮下の基底膜の分解、血管新生、胎児の成長因子として働いている。tMK陽性の癌は見つかった時点で転移しています。したがって早期発見を目的とした検診に意味がありません。詳細については「癌の定義を満たす癌についての考え方」をお読みください。著者 工藤憲雄

  3. higeji より:

    工藤さんのコメント、実に興味深い。中村先生、私でも納得できる意見をお聞かせ願えますか?

  4. 工藤憲雄(日本分子腫瘍マーカー研究会会員) より:

    「癌」は転移します。転移しない「癌」なるものは存在しません。悪性上皮性腫瘍を「癌」といいます。悪性上皮性腫瘍は上皮にできる転移するがんのことで「癌腫」に分類されます。がんの発病率の90%近くが「癌」です。残りが肉腫・白血病・神経系 等になります。「癌」は見つかった時点で転移しています。なぜなら転移しているから「癌」なのです。私のところに胃癌の診断・治療(ESD)に携わって30年になる著名な教授から次のような問合わせが何度かきています。早期胃癌の約20%にリンパ節転移が認めれているといるがこれを何とか鑑別したいとの問合わせでした。「癌」という名の早期胃癌なるものは存在しません。「癌」は発癌時に転移するのです。メカニズムについては科学技術振興機構から依頼された我々の転移プロジェクトにおいて解明されていますが長文になりますので割愛します。転移&非転移を鑑別する特許を取得いたしました。

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