「バイブル商法」になったのか?近藤誠

鎌倉なんだから、やはりそれらしい紅葉でなければ・・・。ということで円覚寺。

ご本尊、宝冠釈迦如来像。

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竹林と紅葉もいいね!

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以下、記事本文です。

近藤誠氏がまた新しい本『「がんもどき」で早死にする人、「本物のがん」で長生きする人
』を出したようで、今日の東京新聞二面には大きな広告が掲載されている。今回は文春・文芸春秋ではなく幻冬舎だ。

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売らんかな、らしいタイトルの付け方。抗がん剤は使うな、手術はするな、がんは放置するのが一番だという単純な主張を、こうも手を変え品を買えて出版する意図は何だろうかと勘繰りたくなる。これじゃあ、安保徹氏と同じになってきたようだ。医療機関は宣伝・広告が禁止されているから、院長がそれらしき本を出版して患者を呼び込む手法は、胡散臭い代替療法や健康食品販売がよく使う「バイブル商法」があるが、近藤氏も同じ方法でセカンドオピニオン外来専門「近藤誠がん研究所」の宣伝をする意図だと言えないか。

「○○研究所」と名が付いたら、眉につばを付けた方が良いというのが私の認識だが(ガンの患者学研究所なんてのもある)、たいした研究もしていないのに「研究所」と名を付けるところで、いかさま代替療法家と同じレベルになり果てている。

近藤氏の主張には一部聞くべき点もあったのだが、このところ弊害が多すぎるようだ。だいたいが、物事を「白か黒か」の二分法で解釈してみせるのは、分かりやすくて一般受けしやすい。しかし、現実はグレーの部分が大部分を占めている。極端の例を持ち出して「一刀両断」という手法は、政治家・官僚もよく使う手だ。一部の生活保護不正受給者を取り上げて、最後は生活保護費の抑制を図る。親族の扶養義務を通してしまった。バカな国民がころっと騙されることになった。バカながん患者もだまされる。

代替療法や健康食品と違うのは、これらは「効く」といって打っているのに、近藤氏は「効かない」ことを売りにしている。30,000円+消費税を払ってセカンドオピニオンのご託宣を聞いたところで「治療は無駄、ホスピスに行きなさい」と言われるのがオチだろうに、それほどたくさんのがん患者が行くのだろうか? ま、そのための洗脳装置として彼の書籍があるのだろう。

抗がん剤は効くこともあれば、効かないこともある。どのような目的で使うのか、それを明らかにしないで「効く、効かない」は言えないだろう。完治を目指すのか、がんの初期なら完治することもあるが、転移したら完治は不可能で「効かない」。延命効果を狙うのか。現状維持を図るのか。患者の意志と目的によって「効く、効かない」が決まるのであって、十把一絡げに「抗がん剤は効かない」は二分法の罠、勧善懲悪、人間とこの世界を単純に見せかけているだけだ。


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