がんの原因、遺伝や環境でなく「不運」が大半?

『がんの原因、遺伝や環境でなく「不運」が大半 米研究』という記事が1月2日付で載っていました。この記事を読むと、がんになる原因の3分の2は”偶然”によるものであり、環境要因(生活習慣)と遺伝的要素が残りの3分の1と解釈でき、食事や運動、生活習慣を変えても多くのがんは予防できない、というふうにとれます。

だが、安西英雄氏がツイッターで指摘しておりましたが、どうやら原著論文のニュアンスとは違うらしい。

しかし、Robert Geller氏が「サイエンス誌の今週号に掲載された論文は癌発生の3分の2は不運のせいだと述べたが、間違った結論」と批判しています。

「不適切なデータ解釈の不運」とまで言っています。

Sadly, this conclusion is based on a frightening variety of errors in interpretation and basic math. この結論は信じられないような、基本的な数学と解釈の誤りに基づいている。

3分の2という数字は、幹細胞の分裂数とがんの発生率の相関計数に基づいているが、両対数グラフにプロットされたデータはリニアではない。

この相関は、組織間の変化を説明するかもしれないが、それは、突然変異誘発の原因を示唆していない。

Full Textを見れないので彼の指摘が正しいのかどうか、分かりませんが、この研究は、「組織によってがんの発生率はずいぶん違う。その違いは、その組織がどれほど頻繁に細胞分裂するかによってほぼ説明できる」というものですよね。しかもそれを統計学的に説明したという論文です。

この論文を持って、食事や運動、睡眠などの生活習慣を気にしてもしかたがないのだ、がんになる人はなるし、ならない人はならないのだから、と解釈するのは早計だということでしょう。

論文のひとつに一喜一憂することなく、自分の信じる療法、食事と運動、さらに大切な「心の平安」を考えて、がんとの闘いに勝ち抜きましょう。


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