雨上がりに咲く向日葵のように
この人は、がんになったことで輝いているのですね。山下弘子さんの『雨上がりに咲く向日葵のように』を読みました。
私は、出版された闘病記はほとんど読まないのですが、余命半年を宣言された若い方がどのように考えているのという興味で読んでみました。若いのに強い人ですね。
私はまったく絶望していません。むしろ、毎日、幸せを感じながら過ごしているのです。
が強がりでないことが分かります。
「人はいつ死ぬかわからない」
「与えられた時間は有限である」
私はがんにそう学んだことで、がむしゃらに生きるのが正解だと思い、そう生きてきました。
しかし、その結果、生き急ぐ毎日を送るだけになってしまいました。
迷い悩みながら、「社会のために」「誰かに貢献したい」とがんばってきたのですが、それも限界になり、「自分のために」やっているのだと考えを変えることで、日々の行動が楽しくなっていきます。
周囲の愛を感じることで、生きていける。生きていることで、周囲の皆を喜ばせることができる。そう考えれば生きていることが楽しく、今は幸せである。こうした心境に達しているのですね。ターナー博士が上げた9つのことの、
- より前向きに生きる
- 周囲の人の支えを受け入れる
- 自分の魂と深くつながる
- 「どうしても生きたい理由」を持つ
を実践しているのです。
「ま、いっか」というテキトーに流して深く悩まないとも書いている。私の経験からも、これにも納得です。
なるようになるなら、なるようにする。
なるようにならないなら、成り行きにまかす。
12カ所の多重癌を経験した、東京新聞の元編集委員、村串栄一さんの言葉です。