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患者会、サポートグループ、膵臓がんの集いの役割って?

患者会の役割

がんの患者会やサポートグループの役割ってなんだと思いますか。

そういう場に参加する患者や家族は、何を求めているのでしょう。

一つには膵臓がんという病気に対する知識や情報でしょう。突然告知されたけども、すい臓がんのこともよくわからない。何がわからないのかすらわからない。告知のときには頭のなかが真っ白になって、医者の言ったことも良く覚えていない。自分の病気の状況もいまいちはっきりとは分かっていない。なかには、膵臓のどの部分に腫瘍があるのか、ステージはいくつなのかも把握していない。

膵臓がんと言われて初めて膵臓という臓器の位置が分かったという方も多いのです。

こういう状態が数ヵ月から半年は続きます。自分が治療に何を望むのかもはっきりと決めきれない。

同じ病気の方と話すことによって、思わぬ気付きや考え方に触れることで、少しずつ自分の考えもはっきりしてくるようです。

膵臓がんは難治がんだから、標準治療以外の何か有効な治療法はないか。治ることは難しくても、少しでも延命ができる方法はないのか。これも大きな関心を持って参加されるテーマです。さまざまな治療法を試している方がいて、どこそこに行けばこれがある、という具体的な話を聞くこともできます。

あるいは代替療法としてどのようなものがあるのか。他の患者はどういうことを考えてどういう治療法を探しているのか。

偶然、同じ病院の同じ主治医だったりすると、その先生の話題で盛り上がります。他の病院の評価も聞くことができるので、自分の病院や主治医と比較することも多いようです。

家族はよく学習している

家族もやはり同じだけども、家族の場合はさらに代替療法を探していることが多い気がします。父母のどちらかが膵臓がんで、子どもが参加している例では、非常に多くの情報を集めて、良く学習しています。

ただ、参加することによってマイナスのイメージを持たれる方もいます。治る希望が見つけづらい。自分の数ヵ月ご、数年後の姿がはっきりと見えてきて、自分が知りたい情報、聞きたい情報だけを得る場ではなく、知りたくない情報や聞きたくない情報も聞く場でもあります。そういうとらえ方をする方には苦痛かもしれません。

しかし、現実をはっきりと知り、それでも前向きに生きている方が圧倒的に多いのです。なによりも「膵臓がん患者と家族の集い」の間中、笑顔や笑いが絶えません。

遺族のグリーフケアの場

遺族の方の場合も、二通りに分かれるようです。

他の癌腫の患者会に参加したけど、どうもしっくりとこない。膵臓がんとは悲壮感が違うと感じるようです。遺族の方は、大切な家族を亡くした喪失感、癒されない気持ちを持ち続けています。

あの時にああしておけばよかったとか、こっちの治療法を選んでおけばよかったとか、そういう後悔の念があります。しかし、同じ立場の方と話すことで、グリーフケア(死別の悲しみ)への一歩を踏み出すこともできています。この前の膵臓がんの集いでは、ぼろぼろと涙を流しながら話し合っている方もいました。遺族の場合は、集いが終わった後も、メールやLINEで付き合いが始まる例が多いです。

心身ともに大きなダメージを受けた遺族が、膵臓がんの集いやPanCafeを通じて、少しずつ前に歩んで欲しいものです。

知識だけではがんと闘えない

がんの知識を仕入れることも大切ですが、知識だけではがんと闘えません。知識を判断できるインスピレーションと、判断に迷ったときに相談できる良い仲間を持つことが、がんの知識以上に大切です。

がんとの闘いは情報戦と、良く言われますが、情報戦では情報の量よりも質が重要です。巷にはがんの情報があふれており、インターネットを通して簡単にたくさんの情報が手に入ります。参加した方の引き出しやポケットにどんな情報が入っているのか。それを吟味することで、質の良い情報に早くたどり着ける確率が高くなります。

がんは『冒険の旅の物語』の始まりです。成功裏に終わるか失敗に終わるかは、誰にも分かりません。しかし、この旅を終えるとき、主人公はいっそう人生を充実しているのです。いのちとは、人生とは、死とはと考えることで、時間の大切さを知り、愛の尊さを知り、自分の生きる意味を改めて考え直すことができ、そうした人が冒険の成果を得ることができるのです。

サポートグループに参加する患者は、そうでない患者に比べて長く生存し、なかには治癒する例もあるという臨床試験の結果は、こうした生き方によって免疫力が目覚めたトータルの結果ではないだろうかと思います。

生命はジェネレーションを通して永遠である

ノーベル賞を受賞した本庶佑さんが最近出版された本『生命科学の未来~がん免疫治療と獲得免疫~』で次のように語っています。

生命科学の未来 〔がん免疫治療と獲得免疫〕

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本庶 佑
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医療は、本来、欲望を刺激することではなかった。ところが最近安倍内閣も医療イノベーションなどと言い出して、医療が産業になると、皆が見ている状況になってきました。これは医療が人々の欲望を喚起する力を持ってきた、時代は急速に変わってきたということです。

それで今、非常に問題になっているのが、末期がんの人に行う、治るか治らないかわからないような治療、民間療法です。国が認定したような医療でないもので、巨大なビジネスになっています。

ただ、少なくとも人は必ず死ぬ。死ぬ時はどういうふうに死ぬべきか、あるいはどういうふうに死にたいかを考えなくてはいけない。生命がどうやって誕生するか、生命が子孫にどういうふうに伝えられるかということを学び、そして個の命は無限である必要はなくて、生命はジェネレーション(世代)を通して永遠であるという、この基本をしっかり学ぶことが重要だと思います。

ヒトは、進化の過程で可老可死を選択することで生き残ることができた生物の末裔なのです。

このようなことも考えながら、「膵臓がん患者と家族の集い」では、ことしも仲間たちと『冒険の旅の物語』を綴って参りたいと思うのです。


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