三連休に三昧

この三連休は音楽三昧だった。「三昧」というのは「悟り」と関係がある言葉だそうだ。ヒンドゥー教で『瞑想』が深まり、精神集中の深まった状態が本来の意味、これを拡大解釈して「読書三昧」とか「贅沢三昧」(悟りにはほど遠い)とか使う場合が多い。

日がな一日音楽を聴いて、果たして「悟った」境地になるのかどうか、自信はないが、充実した時間だったことには違いない。

CDの置き場所に困ってきたので、これを全てネットワークディスクに入れて、LANでつないだパソコンから、どこからでもCDを再生しようというもくろみ。10年ほど前の古いノートブックが廃棄寸前で埃をかぶっていたので(起動やアクセスが遅くてWordやExcelを使うには役者不足、いや役立たず)、ほとんどのアプリを削除して身軽にしてやった。これでずいぶんと快適に起動するようになった。このノートPCを音楽再生専用にする。

CDのデータはApple Lossressで変換してあったが、どうも音に満足できない。で、同じ可逆圧縮であるFlacを試してみることにした。リッピングソフトはExact Audio Copy(EAC)を使い、CDの曲データはPlayerからCDDBを取得してEACに転送する。EACは高機能なリッピングソフトだが、取り込みにはiTunesよりも数倍の時間がかかる。一枚のCDをリッピングするのに20~30分といったところか。

Flacの再生にはfoobar2000を使ってみた。格段に音がいい。音の輪郭がより緻密で音場の広がりも自然で部屋全体に広がっている感じがする。例えていえば、200dpiのデジタル写真を見ていたのが、300dpiに解像度を上げたら、写真の雰囲気が変わる、そんなイメージとでも言えばよいだろうか。まぁ、分かる人にしか分からない。同じ可逆圧縮でもリッピングの善し悪しでこんなにも違うのかと驚いた。高橋真梨子の「オトコゴコロ」にある「勝手にしやがれ。舞台の真ん中に彼女がたっている姿が見えるようにリアルだし、パーカッションが狭い部屋を飛び出して、もっと右手から聞こえてくる。「風の谷のナウシカ」で藤原真理が弾くチェロは、峡谷を吹き渡ってくる風のようだ。目を閉じて聞けば、机上においたJupity301の、わずか5センチのフルレンジスピーカーから出ている音とは想像もできまい。

音楽も写真も同じことで、72dpiの解像度でディスプレイで見ておれば満足する人もいれば、350dpiでA3サイズに大きく印刷して見なければ納得しない人もいるようなものだろう。ただ、よいデータを記録できてもスピーカーはアナログだ。デジタルだからいい音が出ると勘違いしている向きもあるが、最後の出口はアナログ。DA変換に少し高価なものを使うことと、よいスピーカーだろう。昔のように数百万円する高級アンプは必要ない。できればYoshii9で聞きたいのだが、Jupity301でも音場の広がり方は十分に堪能できる。

CDに記録されている音楽データは相当の精密さで書き込まれているが、CDプレーヤーはリアルタイムでDA変換しなければならないから、完全に読み取るというわけにはならない。バッファがあるとはいえ、読み取りエラーを完全に修正することも難しいはずだ。この点PCなら、好きなだけ時間をかけて、完全なデータを読み取ることができる。

foobar2000とEACの組み合わせではReplay
Gain(音量正規化)がリッピングと同時に設定できることもありがたい。CDによって録音された音量が違うし、CD中の曲によっても最大音量が異なって
いる。頻繁にボリュームを調整しなくてはならず、これではゆったりと音楽に浸って三昧=悟りを開くということは難しい。

こうして500Gのハードディスクに200枚ほどのCDを入れたが、まだ20%ほどしか領域を使っていない。1000枚は余裕で格納できそうだが、持っているCDは500枚程度だから、これから毎月5枚ほど購入したとしても10年は大丈夫だ。CDの保存先は大丈夫だが、私の寿命の方が先に「大丈夫でなくなる」に違いない。そのときはそのとき、ドライブを買い足すか、葬儀の準備をするか、好きなようにしてくれればよい。と、「「悟った」ということは、「三昧」に至ったということかもしれん。


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