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ETV特集で加島祥造さん

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ETV特集が10月19日(土)23:00から加島祥造さんを取り上げます。タイトルは『ひとりだ でも淋(さび)しくはない~詩人・加島祥造 90歳~』

このブログでも加島祥造さんの老子訳を何度か取り上げていますが、私が加島祥造さんを知ったのは、中野孝次のいくつかのエッセーを通してでした。そして彼の老子の自由訳を読み、引き込まれてしまいました。難解な老子が、寺田寅彦の言葉を借りれば「まるで背広にオーバー姿で電車の中でひょつくり隣合って独逸語で話しかけられたよう」に、すとんと腑に落ちたのでした。

晩年に陥った恋に破れて信州の伊那谷に居を構えて『晩晴館』と命名しています。新聞もテレビもない暮しです。伊那谷にタオを見、足るを知り、あれこれと求めない。くよくよせずに自然と遊び、まぁこんなものかと今の自分に満足すれば、人生が生き生きとしてくるのです。膵臓がんを告知されてもあたふたせず、やるべきことをやったら、その結果を受け入れる。死ぬのは当たり前の現象だから、大騒ぎするほどのことではない、こうした考えに幾分でも近寄ることができたのは、加島祥造さんのおかげです。

膵臓がんの告知を受けてから手術までの間、「拾った命だから、のんびり生きる」でこんなことを書いています。

(2000年の直腸癌の手術から)こうしてもう手術後6年になる。5年経てば一応ガンは完治だといわれているから、安心してよいだろう。昨日アフラックの医療保険にも堂々と加入手続きができた。

命拾いしたのはこれで二度目ということになる。二十歳のころ交通事故で奇跡的に一命をとりとめたことがある。そのときは『せっかく拾った命だから、立派な人生を送ろう』と決意したものだ。これまでの人生はその決意に恥じないものだったと自分では思っている。
そして五十歳でガンになり、また命を拾った。

そしてこう思った。『せっかく拾った命だから、のんびり生きよう』と。

本当は私も、新聞もテレビもインターネットもない暮しをしたいものだと思うのですが、無理かなぁ。

伊那谷の老子 (朝日文庫) 伊那谷の老子 (朝日文庫)
加島 祥造

老子までの道―六十歳からの自己発見 (朝日文庫) タオ―老子 (ちくま文庫) 『求めない』 加島祥造 老子と暮らす 知恵の森文庫 わたしが人生について語るなら
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