ウィーン・フィルのニュー・イヤー・コンサート

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あけましておめでとうございます。
三が日はスマホの電源も切り、ブログもTwitterにもアクセスせず、パソコンもほとんど触らず過ごしました。たまにはITと無縁で過ごすのもいいものですね。テレビは元日のウィーン・フィルのニュー・イヤー・コンサートをじっくりと聴きました。

ダニエル・バレンボイムの「平和」への思いが沢山つまった選曲でしたね。ヨーゼフ・シュトラウスの「平和の棕櫚(しゅろ)」、ヨハン・シュトラウス「エジプト行進曲」。事実上のクーデタによって治安が悪化しているエジプトに想いを馳せた選曲です。休憩の合間に東日本大震災の追悼コンサートで、バレンボイムさんが指揮・ピアノ演奏するモーツァルトのピアノ協奏曲第23番イ短調K.488 第2楽章アダージョがほんの少し紹介されていました。

バレンボイムとウィーンフィルは、2011年3月19日の定期演奏会の始めにこの曲を演奏しています。その後も追悼演奏会を何度か開いています。そして、たぶんシュレベールはそれを知っていたに違いありません。シュレベールが亡くなったのはその年の7月24日です。こちらの記事で書いたとおり、彼は自分の最後のときには、モーツァルトのこの曲を、バレンボイムの指揮演奏するCDで流して欲しいと告げてあったのです。

里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く (角川oneテーマ21)

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藻谷 浩介, NHK広島取材班
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ウィーンはオーストリアの首都ですが、この国は林業で世界の最先端を行っている国なのです。人口が1000万に満たない小国でありながら、国民一人当たりのGDPは世界11位で、17位の日本を上回っているのです。そしてオーストリアは憲法で脱原発を明記している国でもあります。原発がなければ経済発展はない? 日本と同じように資源の少ない国であるオーストリアがGDPでは日本を抜いているのです。

その秘密は徹底した森林資源の活用なのです。暖房も調理もエネルギーは木材。しかもペレット状にしてそのペレットをタンクローリーで仮定まで運んで貯蔵タンクに入れる。貯蔵タンクからはこれも自動的にボイラーにペレットが供給される。まるで石油と同じような使い勝手ができるよう、技術開発がされているのです。森林も持続可能な産業として育てています。「森林マイスター」の資格を持った若者たちが生き生きと働いていて、人気のある職業になっているのです。日本の山林が荒廃してしるのとは対照的です。

NHK広島取材班と藻谷浩介氏の『里山資本主義  日本経済は「安心の原理」で動く』に紹介されていました。「脱化石燃料」を目指しているのです。グローバリズムに翻弄されている世界経済、本当にこれで持続的に幸せな生活できるのだろうか。物(商品)を買うために多くの時間を働き、長時間通勤し、ローンで買った家には寝るために帰るだけ。それが本当に望ましい生活なのだろうか。こうした疑問を持った人たちが世界でも日本でも増えています。原発問題も結局は経済発展のためにエネルギーが必要だ、ということでしょう。本当に経済発展する必要があるのだろうか。そうしないと生活することができないのか。里山資本主義は、それに対する一つの回答です。

ミヒャエル・エンデが『エンデの遺言 ―根源からお金を問うこと (講談社プラスアルファ文庫)』で先駆的に指摘したように、もっと別の経済原理で動く世界が可能になるのかもしれない。

エンデの遺言 ―根源からお金を問うこと (講談社+α文庫)

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河邑 厚徳, グループ現代
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