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がんの治療は、がんを忘れるため

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そろそろ桜も終わりか。


Sho(がん治療の虚実)先生のブログ「何のためのがん治療か理解していますか」の記事が良い。是非一読をお勧めします。

再発・転移したがんは、基本的に完治することはない。ならば、なぜ治療をするのか。一般的な答えは「少しでも延命効果があるから」「がんによる苦痛をやわらげるため」ということであろう。なかには抗がん剤で完治するものと勘違いしている患者もいる。宝くじに当たる程度の確率で完治する例もあるから、それを期待している場合もあるだろう。その結果は逆に寿命を縮めたり、副作用でよれよれになって、がんと闘っているのか副作用と闘っているのか、分からない状態になってくる。

今効いている抗がん剤も、いずれは効かなくなる。目の前に命の終わりが見えてきて動揺する。いわば与えられた「ロスタイム」である。そのロスタイムがどのくらいあるのかは、誰にも分からない。いずれは終わりの時が来る。死と闘って勝った人間は一人としていない。だから、ロスタイムを、命の終わりを迎えるための準備期間と考えてはどうか。死に対する恐怖におののいて生きるのはいかにも勿体ない。毎朝目覚めたときに、今日一日の人生を貰ったと考えれば良い。

ステージⅣの頭頸がんで余命1~2ヵ月と言われ、二度の千日回峰行を満行した天台宗大阿闍梨 酒井雄哉さんも『一日一生』でこう述べている。

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今日一日歩いた草履を脱ぐ。明日は新しい草履を履く。今日の自分はもう今日でおしまい。明日はまた再生される。

だから、「一日が一生」と考える。「一日」を中心にやっていくと、今日一日全力を尽くして明日を迎えようと思える。一日一善だっていい。一日、一日と思って生きることが大事なのと違うかな。

たとえば、今日のメインイベントを考えてみる。小さなことで良い。近くへ桜吹雪を見に行く。味噌汁のだしに凝ってみる。好きな曲を大音響で堪能する。妻の買い物のを代わってやる。何だって良いから、今日一日、これがやりたいというイベントを考えて実行する。他人からえらく見られたいとか、世間に名を残そうとか、そのような馬鹿なことは考えない。自分の人生の時間を、自分が納得できるできごとで過ごすこと。どうしてもがんのことが頭を離れないのなら、(多くの人がそうだと思うが)それは一番最後に考えるようにすれば良い。どうすれば死なずに済むかなんて、考えたって無駄。答えなどあるはずがないと分かっているのだから。だから、治らないがんを治療する目的は、がんを忘れるためだとSyo先生も言われる。

このブログのタイトルにも『がんとは闘え。死とは闘うな! しかし、がんとの闘いだけに捧げた人生なんて、つまらない。「今ここに」ある自分を生きる。』と書いてある。

どうすればもう少し生き長らえるのかということは、今日の一日を自分らしく大切に生きることと同じでしょ。なぜなら人生とは時間だから。命を一日長くすることと、今日の一日をありがたく、有意義に過ごすことは同等なのです。そして、明日、元気で目覚められたのなら、また新しい一生を貰ったと考える。

散る桜 残る桜も 散る桜  良寛


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