『がんは自宅で治す』を読む

Web交流会のご案内


【日 時】2020年12月12日(土) 13:00~16:00(開場:12:45)
【場 所】Zoomを使ったオンラインの集まりです
【対 象】膵臓がん患者とその家族、遺族
【参加費】500円 (PayPal決済、郵便振替)
【定 員】100名
【内 容】
第一部 がん研有明病院 腫瘍精神科部長 清水研先生の講演
『もしも一年後、この世にいないとしたら ~4000人の患者家族と対話した精神科医の学び~』
第二部 患者さん同士の交流会

ウェブ会議ツール「Zoom」を使ったWeb交流会となります。
スマホだけで簡単に参加することができます。

参加申込受付中です。 詳しくはオフィシャルサイトで


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石原メソッドを勧めているムラキテルミ氏の『がんは自宅で治す』を読んでみた。

予想はしてたが、何とも現在医学の常識を無視した記述の満載。

万病の原因は「血液の汚れ」であり、これを「瘀血(おけつ)」と言うそうで、瘀血とは血液の滞り。たくさん食べて血液の栄養状態が良くなると、白血球も満腹になってがん細胞を十分に食べてくれない。
冷えて体温が下がると代謝が悪くなり、血中の糖や脂肪、後輩物などが燃焼されずに貯め込まれ、その結果血流が滞る。
そういえば、水や食物を冷蔵庫に入れるとカチンカチンに固くなります。ほとんどの物質が冷やすと堅くなることを考えると、がんなどの「固くなる」病気はまさに冷えから生じたものだと納得がいきます。

こんな珍論でがんの原因を”納得”してはいけませんね。

ニンジンには身体に必要なビタミン・ミネラルをすべて含んでいる。血液の汚れを解毒・排泄し、万病のもとと言われる活性酸素を除去するβカロチンもたっぷり含んでいる。

確かにニンジンにはビタミンAの前駆体となるプロビタミンAであるカロテン類が豊富で、緑黄色野菜に分類されるが、「βカロチンとビタミンEのサプリメントは、肺癌、胃癌、前立腺癌、大腸腺腫のリスクを増加させ、一般集団における全死亡率を増加させる。(※補足:βカロチンは肺癌・胃癌、ビタミンEは前立腺癌・大腸腺腫との関連が指摘されています)」という確立された臨床試験の結果があります。

摂りすぎは逆効果ではないだろうか。石原結實先生は、もしかすると八百屋で売られているニンジンと朝鮮人参を混同しているのかもしれない。薬草として用いられているオタネニンジン(朝鮮人参・高麗人参)はウコギ科の植物であり、植物分類学上ニンジンとは異なる植物である。(Wikipediaより)

次に生姜。確かに漢方薬として用いられているし、葛根湯は風邪をひくと処方される。しかし、「健康食品の安全性・有効性情報」を見ると、がんに関する臨床試験は一つもない。がんに効果があるのなら、誰か物好きが臨床試験の一つもやっていそうなものだが、まったくない。

「ルルドの水は名の九年の時を経た天然の石清水だそうです。私たちの身体の七割が水ですから、この体内野水にルルドの水の波動エネルギーが働きかけて、たくさんの奇跡を起こしています。

でました。「波動エネルギー」。これが出ればもうめでたく似非科学の資格十分です。奇跡としてルルドの医療局が認めたものは、この150年間で68例に過ぎない。ルルドに行かなくても、これより遙かに多くのがんの奇跡的治癒例は存在する。

マクロビオテックを学ぶためにアメリカに留学し、久志道夫氏から直接の指導も受けたようです。マクロビと久志道夫氏については先日も書いたのでスルー。

瞑想や断食、あらゆることをやっていますね。素人が自己流で断食をやるのは、命に関わる危険があるが、そんなことはこの本では一切触れられることはないようです。これではムラキシテルミ氏が治った原因が何なのか、分かりません。「血液の汚れは万病のもと」、そして「がんは血液の浄化装置」だから、がんは本質的に「よいもの」だとなります。これは千島学説の流れをくむ、森下敬一氏の影響ですね。千島学説は、赤血球が体細胞の母胎であるという、あほらしくて愉快な仮説ですが、まともな人間は誰も相手にしません。(細胞核を持たない赤血球がどうやって分裂するのか!)

石原メソッドというのが、トンデモ医学の寄せ集めだということだけは良く理解できました。

この本、あほらしくて私は最後まで読み通す気になりませんでした。次から次へと「トンデモさん」が現われてくれるので、がんとの闘いも退屈しません。

ま、石原結實らに絶対の信頼をおいているのなら、プラシーボ効果程度はあるでしょうから、止めておきなさいとは言えません。


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