がんと微小環境

DP2M3462牧野植物園(高知市)できれいに咲いていたニンファエア「紫式部」(スイレン科)。
横から鑑賞するのが一番お勧めらしいので、横からのショットも。
なるほど、優雅にすらっと立っている紫式部のような麗人という感じでしょうか。

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昨夜のEテレ スーパープレゼンテーションはミナ・ビッセルの「がんの新しい理解につながる実験」でした。

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放送が始まってすぐに「あれっ、このプレゼンは見たことがある」と思いました。昨年2013年2月2日のこのブログの記事『がんとエピジェネティクス(5)微小環境と自然寛解』で紹介した動画でした。

細胞はその周辺の組織と相互に信号のやりとりをしている。遺伝子の発現は、この微小環境、細胞外マトリックス(ECM)と通じて、周辺の細胞あるいは身体の他の部分の要求、さらには脳(心)のコントロールを受けるのである。がん細胞は、表面のレセプターやシグナル伝達が異常なレベルになっており、細胞内の信号の伝達経路もめちゃくちゃになっている。

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そして、微小環境とがん細胞の構造を変えてやれば、悪性細胞が正常な細胞に戻ることが証明されたのです。

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私の昨年のブログはエピジェネティクスの観点から、がんと微小環境を考えたものでした。昨夜の番組ではエピジェネティクスにまで触れることはありませんでした。2013/2/2の記事から一部を抜粋します。

がん細胞と正常細胞の相互作用は、がんの進行に拍車をかけることもあれば、その進行を止めて自然寛解に導くこともある。がんの自然寛解は、体細胞突然変異説(SMT)では”奇跡”のように見えるが、組織由来説からみれば、がん細胞の正常なふるまいの範囲なのである。この自動修正は、幹細胞でも、完全に分化した細胞でも起きる。

がん細胞の周辺の微小環境に注目する組織由来説では、細胞間の相互作用が破綻すると、それによって細胞の内部環境が変化し、非メチル化などのエピジェネティックな変化が起きてがんが発生すると主張する。発がん物質は細胞の相互作用を破綻させ、その結果がんが引き起こされる。

がんの進行の第一段階はエピジェネティックな変化であり、それは逆行させることもできる。相当進んだがんでも、適切な条件を整えれば、エピジェネティックに逆行させることが可能である。微小環境論では、その適切な条件とは、免疫反応と、周囲の健康な細胞との相互作用であるとする。


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