マクロビって、まだ生き残ってたのか?

マクロビ(マクロビオテック)なんて、もうすっかり廃れてしまったと思っていたのですが、そうでもないようですね。

Twitter上で話題になっています。

東京都多摩消費生活センターが「食育講座」として、科学的根拠がないと指摘されている健康法「マクロビオテック」の講座を企画。批判を浴びてTwitter等で炎上し、4月26日に中止を発表した。都はTwitterやウェブサイトで、「地産地消の推進、食品ロスの削減を目的とした講座」という趣旨を挙げ、「その趣旨が十分に伝わらないご案内となっておりました」とした。しかし講座の告知にはそもそもそのような趣旨はなく、〈テーマは「ゆるマクロビ」です〉などと書かれていた。このことから、中止発表後もなお批判が続いている。

のだそうです。

 

水素水などのインチキな代替医療に対して、データを公表して注意を喚起してきた消費生活センターが、科学的根拠もないマクロビオテックの食育講座を開催しようとしたのですから、炎上するのも当然でしょう。

マクロビオテックってなんだ? という人のために少し説明すると、

桜沢如一氏による陰陽論を交えた食事法ないし思想である。食材を「陰」と「陽」に区別して、「中庸」であることを理想とする食事。

  • 玄米や雑穀、全粒粉の小麦製品などを主食とする。
  • 野菜、穀物、豆類などの農産物、海草類を食べる。
  • なるべく近隣の地域で収穫された、季節ごとの食べものを食べるのが望ましい。
  • 砂糖を使用しない。
  • 鰹節や煮干しなど魚の出汁、うま味調味料は使用しない。
  • 肉類や卵、乳製品は用いない。
  • 皮や根も捨てずに用いて、一つの食品は丸ごと摂取することが望ましい。
  • コーヒーは身体を冷やすので避ける。

その流れをくむものとして東城百合子氏などがいます。弟子の久司道夫は、アメリカでマクロビオテックを広め、歌手のマドンナや、トム・クルーズらが愛好家として雑誌等で紹介されたこともあります。「ガンの患者学研究所」の川竹文夫氏も推奨していたように思います(今は知らないけど)。

玄米や雑穀、全粒粉の小麦製品は、『がんになってからの食事と運動』でも推奨されているのですから、これらが悪いというのではなく、あまりにもバランスを欠いた根拠のない(何しろ根拠が陰陽論ですから)食事療法です。

アメリカがん協会は2008年に「玄米と水のみを摂取するというような古典的なタイプのマクロビオティックは深刻な栄養失調と死に直結する。また、動物性食品を一切取らないという厳格なマクロビオティックは、それがよほど慎重に計画されたものでない限り、栄養失調を引き起こす可能性がある。癌患者においては、不必要な体重減少に対して栄養素や必要カロリーの摂取を増やすと言う形で対抗しなければならないケースがあり、その場合悪影響が出る可能性があり危険である」と弊害が起こる可能性を記載している。

これでがんが治るというのですが、いまだにだまされる患者が出るのもしかたないのかもしれませんね。しかし、EM菌だの水素水だのと、次々に出てくるね。


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