温熱療法(ハイパーサーミア)の今
膵臓がん患者さんの中にも期待する方の多いハイパーサーニアですが、昨年3月には「ハイパーサーミア診療ガイドライン」が刊行され、ますますます期待が高まっています。
今年9月には、日本ハイパーサーミア学会第41回大会が開催されます。
MRIdian-メリディアン等の先進的な放射線治療機器を、積極的に導入している江戸川病院の放射線科部長黒崎宏昌医師が大会長であり、同病院が事務局となっております。
ハイパーサーミアにも力を入れております。
抗がん剤治療や他の治療と併用することで効果を発揮するハイパーサービアですが、健康保険の適用で受診することもできます。
日刊ゲンダイDigitalが、このタイミングで「ハイパーサーミア療法の今を知る」との連載を始めています。
大会では、さまざまな興味深い報告が予定されているようです。
例えば、膵がんで手術不能と診断された70代男性の症例が注目されそうだ。この男性は他の治療法を試みたものの副作用が強く中止となり、最終的に放射線療法+高圧酸素療法+経口抗がん剤+ハイパーサーミア療法を行うことで発症から40カ月の無増悪期間を継続中だという。
日刊ゲンダイDIGITAL:転機を迎えるがん温熱療法…ガイドライン出版で注目される9月の学会
「ハイパーサーミア療法は、がんの塊が42.5度以上の熱に弱いという性質を利用してがんを治療する方法で、対象となるがん種は幅広く、患者さんは治療器の中で寝そべるだけでよく、副作用も少なく何度でも受けられる通院可能な治療法です。1990年には公的保険の対象になり、さまざまながん種に対して優れた治療成績を残してきました。しかし、ガイドラインの整備が遅れていたため、がん治療専門医の間でも必ずしも周知された治療法とは言えませんでした。しかし、診療ガイドラインの刊行後は、最新のハイパーサーミア治療の成果が発表される学術集会に多くの医療関係者が注目しているのです」
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