18回目の「がん記念日」

今日は、私にとって特別な日、「がん記念日」です。膵臓がんと診断されてから18年という月日が流れました。この18年間は、様々な感情や経験に満ちた道のりでしたが、今日この日を迎えられたことに心から感謝しています。

今回は、これまでの道のりを振り返り、私ががんとどう向き合い、乗り越えてきたかをお伝えする記事を書きたいと思います。


「がん記念日」に思う、18年間の感謝と学び

膵臓がんと診断されたあの日から18年。この長い道のりを歩んでこられたことに深く感謝しています。

がんと告知されたとき、多くの方がそうであるように、私も不安や動揺を感じました。しかし、そこで立ち止まるのではなく、自分の病状や治療法について、担当医の説明をよく聞き、理解することから始めました。複数の治療法が提示された際には、それぞれの内容を書き出し、納得できる選択をすることが重要だと感じました。時には担当医以外の医師の意見、セカンドオピニオンを求めることも、治療法を納得して選ぶ上で参考になります。

治療が始まってからは、様々な工夫とサポートに助けられました。がん薬物療法(抗がん剤治療)は通院で行われることが多く、日常生活での具体的な情報が非常に役立ちます。医師、看護師、薬剤師といった医療者が協力して作成した資料は、副作用への対処法や医療者への報告の目安など、具体的な情報がまとまっており、治療への理解を深めるのに役立ちました。

特に力を入れたのは、体調管理と感染予防です。

  • 毎日手洗いやうがいを習慣づけ、口腔ケア、皮膚の保湿(スキンケア)を徹底しました。特に歯磨きは、口の中を傷つけないよう、やわらかい歯ブラシを使い、1日3回時間をかけて丁寧に行うよう心がけました。
  • 食事は、味覚の変化に合わせて味を調整し、食べやすいものを選びました。ご飯のにおいが気になる時は冷凍保存して温めたり、魚は蒸したりするなど、調理法も工夫しました。栄養バランスを保つため、特にタンパク質不足には気をつけて、高タンパク質の食品や栄養補助食品も活用しました。
  • 疲労感やだるさを感じた時は、無理をせず休養を取ることを最優先にしました。適度な運動や散歩も気分転換になり、体調管理に役立ちました。
  • ひげ剃りや爪切り、部屋の掃除、園芸などの日常生活の行動にも、感染や怪我を避けるための注意を払いました。

そして何よりも、心のケアの重要性を実感しました。がんの診断は精神的なショックを伴い、不安や落ち込みが続くこともあります。家族や友人、そして医師や看護師、がん相談支援センターのスタッフに悩みを打ち明けることが、気持ちを楽にする第一歩です。緩和ケアは、病気そのものや治療による心と体のつらさを和らげ、診断時からいつでも受けることができる大切なサポートです。

がんと向き合う方法は人それぞれですが、自分自身が病気を理解し、情報を集め、治療に参加する気持ちを持つことが大切です。インターネットや書籍など、様々な情報源がありますが、偏った情報や不正確な情報には注意が必要です。

この18年間、治療の進歩も目覚ましく、新しい薬物療法(抗がん剤、分子標的薬、がん免疫治療薬、ホルモン療法薬)や放射線治療などが開発されてきました。また、臨床試験に参加することも、将来の患者さんにより良い治療を提供するために不可欠な取り組みであると認識しています。

18年という節目を迎え、私は「生き抜く」ことを目標に、これからも前向きに生活していきたいと思っています。がんを治すことのできる代替療法は存在しないとされていますが、自己治癒力や自然の防衛力を無視することもナンセンスであるという考え方もあります。補完代替医療の利用を検討する際には、その安全性や効果を科学的根拠に基づいて確認し、必ず医療者に相談することが大切です。

この道のりは決して一人で歩めるものではありませんでした。家族、友人、そして医療者の皆様の支えがあったからこそ、今日があります。これからも、自分の体と心に耳を傾け、無理なく、自分らしい生活を送ることを大切にしていきます。


このブログ記事が、がんと向き合っている方々やそのご家族にとって、少しでも希望やヒントになれば幸いです。


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