沖縄戦「集団自決」


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国語の試験問題です。

以下の三つの文章を比較して、どこがどのように変わったのか。なぜ、このような変更をしなければならなかったのか。そのねらいは何か、を述べよ。

  1. 「日本軍によって壕を追い出され、あるいは集団自決に追い込まれた住民もあった」
  2. 「日本軍に壕から追い出されたり、自決した住民もいた」
  3. 「日本軍によって壕を追い出されたり、あるいは集団自決に追い込まれた住民もあった」

どうだろうか。高校日本史教科書の検定問題でのある教科書の検定の推移である。

(1)が原文である。その後、文部科学省や審議会の意思が働いて(2)に書き改められ、多くの県民の強い抗議を受けて教科書会社が訂 正申請をした結果、(3)の記述に変わった。

これは沖縄タイムスの12月29日付社説の一節である。この架空の試験問題への解答は、社説を引用すると次のようになる。

『よくよく読み比べないと気付かないような変化なので、二度、三度とゆっくり読み直してほしい。
(1)は「日本軍」という主語と「集団自決に追い込まれた」という述語の関係が明確だ。だが、(2)は主語と述語が切れてしまい、両者の関係があいまいになっている。
(3)は原文とうり二つである。原文がほぼ復活したといえるが、主語と述語のつながりはやや弱くなった印象だ。

この一連の経過を通して見え隠れするのは「できれば日本軍という主語を消したい」「日本軍と集団自決の関係をあいまいにしたい」という背後の意思である』

教科書検定問題を通じて考えなくてはならないことは、

  1. ヒロシマ・ナガサキは国民的意識となっているが、オキナワはいまだ国民的意識とはなっていないという、われわれ国民に突きつけられた事実。
  2. 今日なお復古的潮流は、過去の戦争における日本軍を英雄扱いしたという確固たる意志を持ち続けているという事実

南京大虐殺に対する石原都知事らの”抗議”あるいは反論。靖国神社への参拝問題、従軍慰安婦には軍は関与していなかったなどなど、同じ潮流の表れである。

大江健三郎氏をめぐる裁判で司令官が命令を下したかどうかが争点になっており、それを理由に教科書検定においては「軍が命令をしたという事実は確認できていない」としている。

しかし、ここには論理の大きな飛躍がある。一司令官が命令したかどうかということと、軍が命令したかどうかということは全く別の次元のことである。

従軍慰安婦問題でも同じ論理がまかり通っているが、あの戦争において軍の直接間接的承諾なしに従軍慰安婦が存在できるはずもないし、沖縄の集団自決に関しても、命令したのは村長であり、校長であったにしても、軍の命令なしに事が起こるはずがないではないか。

教科書検定と審議会の議事録の公開、論議の公開が必要だ。

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