進行膵がんにセツキシマブ・ゲムシタビン・オキサリプラチン併用が有効

  局所進行膵癌に対し、2カ月間セツキシマブ・ゲムシタビン・オキサリプラチンを併用し、その後、セツキシマブとカペシタビンの併用および放射線療法を行う治療法において、その有効性と安全性が多施設で行われたフェーズ2試験で確認された。結果は、1月22日から24日まで米オーランドで開催された2010 Gastrointestinal Cancers Symposium(ASCO GI)で、米M.D.アンダーソンがんセンターのC.H.Crane氏が発表した。

 対象は、局所進行膵癌患者69人。51人は切除不能な局所進行膵癌で、18人は切除可能とも不能とも言い難いボーダーライン上の膵癌だった。CTより病変の大きさを判断した。

 平均追跡期間は12.5カ月で、生存期間中央値は18.8カ月だった。1年生存率は67.8%、2年生存率は30.9%、3年生存率は18.5%。全生存期間について、切除不能群とボーダーライン群との間に有意差はなかった(p=0.670)。セツキシマブの有効性との関係が指摘されている有害事象、皮疹の有無による全生存期間の差もなかった(p=0.329)。

 手術可能かどうか、ボーダーライン上にあった膵癌患者のうち7人が完全切除可能となり、2人は生存中、2人は合併症により死亡した。切除を行った7人とそれ以外の患者で全生存期間を調べたところ、こちらも有意差はなかった(p=0.224)。

 放射線療法による部分奏効(PR)は19%、腫瘍の微量縮小(MR)は17%、安定(SD)は45%、進行(PD)は18%であり、57%の患者で何らかの効果が得られた。化学療法に伴う有害事象は、グレード3/4の血液毒性が13%、グレード3/4の消化器毒性が10%、倦怠感が3%、神経毒性が2%などだった。

 Crane氏は、「このレジメンは、有効性と安全性の面から十分忍容性があると思われた。手術を行わずに3年以上にわたり病勢をコントロールできる可能性がある。ゲムシタビンとセツキシマブ、ゲムシタビンとオキサリプラチンを比較する形でのフェーズ3試験を検討している」と結んだ。


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進行膵がんにセツキシマブ・ゲムシタビン・オキサリプラチン併用が有効” に対して2件のコメントがあります。

  1. キノシタ より:

    kibayashiさま。心中はお察しします。ご本人にはもう意識がないということですから、積極的な治療はほとんど難しいのではないでしょうか。
    簡単な文面だけから、アドバイスや意見など申し上げられませんが、今の患者の状態に合わせた適切な緩和医療は可能だと思います。医者へのセカンドオピニオンよりも緩和医療を実施して頂ける医療機関なりを探すべき時期かと思います。
    あきらめきれない気持ちがおありなら、もちろんセカンドオピニオンもやってみるべきでしょう。
    ただ、担当医の処置が間違っていたことを証明したいがためのセカンドオピニオンなら止めておきなさい。そんなことは患者の治療には何の役にも立ちません。良くも悪くも今の現状から出発し、今後どうするのが患者に一番かを考えるべきでしょう。そのためのセカンドオピニオンです。
    セカンドオピニオンに行かれるのでしたら、CTや血液検査の結果はもちろん、これまでの患者の様態など箇条書きにしておけばなお良いと思います。
    今後どのような治療を望むのかもはっきりさせておくことです。可能な限り延命を望むのか、穏やかな最後を望むのか、あるいはまだ回復の望みを持ってできる限りの治療法を探したいのか、というようなことです。
    蛇足ですが、このブログはがんの相談室ではなく、私の個人的なつぶやきの場です。このブログを見た同じ膵臓がん患者が、”自分なりに考える参考”になればというだけです。医学的知識の乏しい一患者ですので、適切な回答をする資格はございません。返信は書いてみましたが、あまり過信しないで欲しいと思います。

  2. kobayashi より:

    どうしたらいいか教えてください。
    すい臓がんの手術を去年して、約4ヶ月は順調に回復し、食欲も
    ありました。その後すこしづつ背中の痛みがでてきて、マーカーも
    あがってきました。
    12月からは食欲もおち、一月の7日くらいから(TS1を始めた頃)
    毎日ほんの少しのリンゴとにんじんジュース、葛湯をすこしの食生活
    。歩くのも大変でした。痛みも出ていました。それでも、
    仕事には歯を食いしばっていっていました。
    12月に痛みのことを主治医に話しました。何を食べても激しい下痢で
    、再発の痛みというよりも、胃腸のどこかがおかしいのではないかと
    訴えましたが、医者は再発だから仕方ないと、痛みに対しては
    麻薬と座薬をくれ、固形物は食べれなく飲み物だけしかうけつけなく
    なっている事実には何の処置もしてくれず、再発でしょうから
    しかたないと、アドバイスがなく、約二十日間水分だけの食事で
    、仕事を続けながら、体調がよくなるのをまってましたが、
    ついにたおれて、意識不明に陥ってしまいました。
    私は医者に、再発だからしょうがないとなんの処置もしなかった
    ことに疑問を感じています。
    本人はもう話せない状況にあるので、かわって医者にすべき事かったのか聞いてみるつもりです。
    そして、いまさら遅いかもしれませんが、倒れる直前の意識があり、まだ働いていた頃にとったCTをかりて、ほかの病院でセカンドオピニオンを聞くつもりです。
    その理由は、食べれない状況と激しい下痢の訴えにたいして、
    、癌だから仕方ないのですといわれるのか、それとも、なにか方法を考えてくれるのかを知りたいのです。
    もし同じく再発ですから仕方ないといわれたのなら、どこの病院も同じだと諦めがつくからです。
    その時の状況をはなして、食べれないことを訴えてもなにもアドバイスがもらえないのか、それとも何か方法を考えて一日でも長生きできるようにしてくれるのか、きいてみるつもりです。
    そして、再発だろうということでしたが、現在どれだけ進行していて、余命はどうか教えてもらうつもりです。
    でも私は話の組み立てなどあまりうまくおありません。
    なにか足りないこと、聞いたほうがいい事、もって行ったほうがいいものがあったら教えてください。血液検査の結果とCTを借りていくつもりです。私の行動に客観的な見方をお願いいたします。
    もうおこってしまった事だから、仕方ない、運命とあきらめたほうがいいのでしょうか。

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