2010年10月9日 / 最終更新日時 : 2021年11月16日 キノシタ お薦めの本 がんと自己組織化臨界現象 (2) 砂山ゲーム 1987年、ニューヨークにあるブルックヘブン国立研究所の一室で、3人の理論物理学者が奇妙なゲームを始めました。テーブルの上に砂粒を一粒ずつ落としていったら何が起きるのかという問題に挑戦していたのです。何が起き […]
2010年10月6日 / 最終更新日時 : 2021年11月16日 キノシタ お薦めの本 がんと自己組織化臨界現象 (1) これまでに何度か複雑系について書いてきました。門外漢の私が、しかもがん患者がどうして複雑系という数理科学に関心を持つようになったのか。ひと言で言えば「がんは複雑系だから」ということにつきます。がんが複雑系だという理解を持 […]
2010年8月8日 / 最終更新日時 : 2021年11月17日 キノシタ お薦めの本 『哲学者とオオカミ』がん患者&生&死 (2) ブレニンは脾臓がんが転移して死んだ。フランスでブレニンと過ごした最後の一年は変化に乏しい毎日であったが故に、宝物のような時間だった。「ブレニンは死ぬことで何を失ったのか」という疑問にローランズは立ち向かう。 ギリシャの哲 […]
2009年12月16日 / 最終更新日時 : 2021年11月17日 キノシタ お薦めの本 中島梓と良寛の死 中島梓(栗本薫)さんが5月に膵臓がんで亡くなっています。その最後の日記が『 転移』という本になり出版されています。 自分でも「記録魔」と言うくらいですから、しかも作家の本性でしょうか、毎日の食事のこと、演奏会のことや小説 […]
2009年12月5日 / 最終更新日時 : 2022年3月28日 キノシタ お薦めの本 がん哲学 「がん哲学」という聞き慣れない言葉を最近知った。順天堂大学医学部教授、 樋野興夫氏の造語だという。 先日放映されたNHKスペシャル『立花隆 思索ドキュメント がん 生と死の謎に挑む』の冒頭に立花隆の膀胱がんを説明する病理 […]
2009年11月21日 / 最終更新日時 : 2021年11月16日 キノシタ お薦めの本 リーマン予想 『魔性の難問』 「ガンペプチドワクチン療法」について続けて書いているが、ここでちょっと寄り道をして「リーマン予想」について。 先日NHKスペシャルで放映された『魔性の難問 ~リーマン予想・天才たちの闘い』が興味深かった。 リーマン予想と […]
2009年9月29日 / 最終更新日時 : 2021年11月17日 キノシタ お薦めの本 中野孝次『ガン日記』を読んで思ったこと 引っ越し後の部屋の整理に忙しくてブログの更新はしばらく間が開きました。パソコン・インターネットの環境も元通りになったので、ぼちぼち書き続けます。 中野孝次の『ガン日記』は食道がんの告知を受けてから入院するまでの日記ですが […]
2009年8月15日 / 最終更新日時 : 2021年11月16日 キノシタ お薦めの本 心と癌と量子力学の関係(6) 前回、「いま切実にがんの治癒を願っている患者は、がんを複雑系と考える立場をどのように自分の治癒へとつなげばよいのでしょうか」と書いて宿題にしてありました。私の答えは次のようになります。 がんの成長を抑制するための方法をす […]
2009年8月12日 / 最終更新日時 : 2021年11月16日 キノシタ お薦めの本 心と癌と量子力学の関係(5) 複雑系としてのがん いくつかのブログで「がんは複雑系」というテーマが語られています。 粘る希なガン患者さんの「複雑系」では、 私に言わせれば、「宇宙全体、天候現象、経済現象、人間社会、政治、ひとつひとつの生命体、あるいは […]
2009年7月27日 / 最終更新日時 : 2021年11月17日 キノシタ お薦めの本 心と癌と量子力学の関係(4) 私たちの常識では、「離れた場所にある別々の物体は、別のものである」と考えます。カラスと鳩が右と左の空に浮かんでいれば、別の鳥です。カラスが鳩を襲うためには、空を横切って鳩に近づかなければなりません。空間は物体と物体を切り […]
2009年7月12日 / 最終更新日時 : 2021年11月17日 キノシタ お薦めの本 心と癌と量子力学の関係(3) 沫雪(あわゆき)の中にたちたる三千大千世界(みちあふち)またその中に沫雪ぞ降る 良寛にこんな歌があります。三千大千世界を「みちあふち」と読ませ ていますが、三千大千世界とは、仏教における宇宙論を表わす言葉です。我々の住む […]
2009年7月1日 / 最終更新日時 : 2021年11月16日 キノシタ お薦めの本 心と癌と量子力学の関係(1) 『化学装置としての脳と心―リセプターと精神変容物質 』(リチャード・M・レスタック著 半田智久 訳 新曜社)は、精神変容物質が脳に作用する機構を解説したものであり、植物を使った精神変容の歴史から、精神疾患に対する薬剤の開 […]
2009年3月19日 / 最終更新日時 : 2021年11月16日 キノシタ お薦めの本 一年有半 3月15日の朝日新聞読書欄に、早坂暁の「大切な本」というエッセイがあった。タイトルが『死を恐れぬ明治の男 昭和の男も死と対決』と、なんとも痛々しい。 人にとって大切な本は、人生最終の帰結である”死R […]
2009年3月11日 / 最終更新日時 : 2021年11月16日 キノシタ お薦めの本 エレガントな宇宙と宇宙を織りなすもの 丸善書店を散策。福岡伸一の『動的平衡』が目に留まったので、ぱらぱらと見てみたが、『もう牛を食べても安心か』や『生物と無生物のあいだ』で述べられているシェーンハイマーの動的平衡とそれに関する彼の理論以上のものが無く、同じよ […]
2008年6月27日 / 最終更新日時 : 2021年11月17日 キノシタ 退院から完治まで 還暦に拾った命 今日は誕生日で還暦です。昨年の誕生日は癌研に入院した日でした。 60歳までよく生きたものだと思います。20代で大きな交通事故で奇跡的に助かっています。そのときに前歯はほとんどなくなって、以来ずっと部分義歯できました。その […]
2008年2月9日 / 最終更新日時 : 2021年11月16日 キノシタ お薦めの本 非線形科学:蔵本由紀 デカルトに始まる近代合理主義精神は要素還元的に、つまり分子よりは原子、原子よりも電子・中性子、これらよりもクオークやパイ中間子といったように、より根源的な物の普遍的構造を知ることによって、われらのこの世界の現象を理解でき […]