お薦めの本
今日の一冊(117)「このがん治療でいいのか」
がんを克服するために一番重要なこと。それはがんについてエビデンス(科学的根拠)のある正確な情報を集め、よく吟味し、ベストの治療法を選択・実践することです。
がんは情報戦なのです。
ではがんについての正しい情報はどうやったら手に入るのでしょうか?
主治医(担当医)からの説明やガイドラインだけで十分でしょうか?
もちろん主治医は標準治療を勧めるでしょうし、ガイドラインを読めば、現時点での最良の治療法が分かるでしょう。しかし本当にがん患者さんが知りたい情報は、主治医も教えてくれませんし、ガイドラインにも載っていません。
本書では、がんと診断された患者さんが、実際の治療に対して疑問に思うことや、ぶつかりやすい問題点、そして意外と知られていないがん治療のトピックスについて、エビデンスに基づいて分かりやすく解説しました。
今日の一冊(114)「がんを抱えて、自分らしく生きたい」
「自分も自分の治療チームの一員として参加したい」。この言葉をブログでも何度か使ってきました。西先生も、この本の中で同じことを言われているので嬉しくなりました。
また「医療の民主化」。これもこの本が掲げるキーワードのひとつです。
医療に自分の生き方を合わせるのではなく、自分の生き方に合わせて医療を味方にして歩んでいってほしい、と語ります。それが医療の民主化を進めることにつながります。
インターネット上で活躍する医療者が増えています。皆さんそれぞれ、患者さんの利益のため、幸福のために頑張っているのですが、そのスタンスや考え方は微妙に違います。そういう目でこの本を読んでみることで、新しい発見があると思います。
闘病記『ステージⅣbからの脱出』
園田医師の最初の言葉が「私の治療法は標準治療ではないよ」というものでした。
当時の甲南病院のサイトには次のように書かれていました。
「下町ロケット」のごとく、革新的なアイデアに職人的な技術を加味した治療でがんの根治を目指します。
進行固形腫瘍に対する治療戦略として、次のように基本的な考え方をあげています。
1.寛解導入療法:固形がんは薬剤感受性が悪いので、治癒する前に薬剤耐性を獲得します。多剤併用、2週間ごとの集中治療と、がん腫により薬剤耐性克服剤の併用を行います。
2.局所療法:固形がんは治療後も縮小したがん細胞の塊が残存します。手術・放射線治療・Aポートによる動注療法等の局所治療を追加します。
3.維持療法:固形がんは、がんの幹細胞が多いため数年後に再発することがあります。緩解後も外来化学療法を長期に継続します。
「標準治療ではないよ」という中身は水田さんの治療歴を読めばわかります。
今日の一冊(113)「死に逝く人は何を想うのか」
佐藤由美子さんは、ホスピス緩和ケアを専門とする米国認定音楽療法士です。長年米国のホスピスで音楽療法を実践してきた方です。またブログ「佐藤由美子の音楽療法日記」も開設されています。
大切な人との別れは辛いものです。あまりの辛さに誰もが打ちひしがれてしまいます。
私たちは、死に逝く人の気持ちがわかりません。何かをしてあげたいのに、何をしたらいいのかが分からない。どうすれば末期の患者さんの心に寄り添い、サポートできるのだろうか。
佐藤さんの1200人以上の人生を見届けたホスピス音楽療養療法士の経験から、多くの実話を紹介して「見送り」に必要なことが説明されています。
これまで気づかなかったこと、なるほどそうなのかと言う内容が盛りだくさんです